11月13日 会場四
俺は、学校終わりにいつものようにゆっくりゆっくり自転車を漕いでいた。やっぱり、俺も新たな刺激がほしいなと感じてしまっていた。
ー11月10日ー
山城「でも、そんな凄いんやったら高田さんも期待できるね」
古屋「ああ。進路も決まってないし、スカウトしたいくらいやけどね」
中野「いいね、それ」
高田さんは、どんな反応をするのだろうか?
古屋「どうなの?高田さん?」
高田「会社のスカウトっていうことですか?」
古屋「おう。興味ない?」
高田「いや、めちゃくちゃあります」
あどけない笑顔で答えて見せた。
古屋「いいね」
中野「あるんじゃない、ワンチャン」
高田「でも、今は決断できないですね」
バッサリだった。まるで、後ろから斬られたような勢いだった。
中野「ふられてるやないか」
山城「ハハハハ」
古屋「面白いな」
古屋も話しながら笑っていた。
高田「でも、興味はあるので一緒にしたいですね」
さすが大人の対応だ。
古屋「嬉しいな。新田くんは?」
新田「えっ、俺ですか?」
急にふられた。
古屋「うん、俺たちの会社に興味ない?」
新田「なんとも言えないですね」
山城「そうですよ。初めてですよ。今日が?」
すかさず、風華がフォローに入ってくれた。
古屋「そうなの?」
山城「仕事の手伝いで何も言わずに来てもらってるんですよ」
古屋「そうだったんだ。ごめんね」
社長である古屋は、何かを考えているようだった。
新田「いえいえ、大丈夫です」
すると、古屋は質問してきた。
古屋「新田くんは、どんな感じなの?」
山城「どんな感じって言われてもね。好青年だよ」
古屋「へぇー、凄いじゃん」
俺が困るのを想定してか先に入ってきた。
新田「全然です」
古屋「普通に本気出したら、学校でオール5とかとるから」
オール5かぁ。
中野「いやいや、オール5はないだろ?」
山城「いやいやいや、嘘はなさんわ」
中野「ほんま?」
中野は、なかなか信用しないタイプのようだ。
俺 「高校1年生の時に1度だけ」
中野「すげーな」
山城「言ってるでしょ」
時刻は、10時を過ぎた。
古屋「要するに、高田さんも新田くんも凄いってことだな。そろそろ時間だし、始めるぞ」
中野「はーい」
古屋の話とともに俺たちは動き始めた。