1月6日 バーベキュー6
遠山の家に来たものの、遠山のお母さんとお父さんとは話しているが、なぜか本人には会えていなかった。お互いあまり家にいなかったというのも一つとしてあるんだろうけど。今日は、会えるだろうか?
ー1月2日ー
七海「あー、お腹いっぱいになったよ。まだ、食べる?」
俺 「そうだな。もう、食わなくてもいいように食べとこうかな」
もうここでやり尽くすことがないようにと決めていた。
七海「なによそれ、ハハハハ」
俺 「その肉くれよ」
ガスコンロの上に残った肉を望んだ。
七海「これ?」
俺 「そうそう」
七海は、箸で俺の皿に肉を入れてくれた。
七海「でも、私たちがここで食べるのは少なくなって行くよね」
俺 「もうないよ」
片づけていた七海は、すぐ俺の方を向いた。
七海「どういうこと?」
俺 「明日から東京に行くんだよ」
七海「えっ?」
七海は、わけがわからないでいた。俺自身も、どうなるかはわかっていない。
俺 「東京に行くの」
七海「何日?」
俺 「しばらくいるんじゃないかな」
七海「わけがわからない」
真剣な表情をしながら、少し怒っているようにも見えた。
俺 「そんな言われてもな」
七海「誰のところに泊まるの?」
俺 「まったく決めてない」
七海「そんなのやっていけるわけないじゃない」
さっきより、さらに語気が強まる。さすが正義感のかたまりである七海だった。
俺 「そんな怒んなよ」
七海「怒るわよ。そんなテキトウに決めて」
怒られてるけどイラッともしない。それは、七海が俺のことをそれだけ考えてくれているという証拠だった。
俺 「じゃあ、なんとかしてよ」
七海「もう、ホントに」
椅子に置いてあったスマホを取り出した。
俺 「なんとかできそうなのか?」
七海「知らないわよ」
怒りながら、凄いスピードでスマホをスクロールしていた。
俺 「何してんの?」
七海「東京に知り合いがいないか探してるのよ」
俺 「おぉ、まじか」
俺は嬉しかったけど、七海はイライラしている。
七海「どこら辺がいいとかないの?」
俺 「ないよ。見つかったら引っ越すし」
七海「そんな金もないでしょ」
七海のいう通りだった。
俺 「まぁまぁ、なんとかなるって」
すると、七海の怒りがさらに増してしまったのだった。




