11月9日 掃除
今日は、音楽室の掃除だからいつもより、時間がかかった気がする。あんな使わない教室を掃除させられるなんて。俺は、音楽室から出て、ゆっくり歩いていると自分の教室に戻って来た。やっぱり、学校来てるのに掃除はいらない。掃除なんて、掃除屋でも雇えればいいのに。私立なのに、そんなお金もないのだろうか?だったら、廃校にでもすればいいのに。なぜ、建ててるのかわからないくらいだ。俺は、教室に入った。
俺 「明日だっけ?」
目の前には、山城がいた。教室で何やら考え事をしている様だった。
山城「うん。来れそう?」
俺 「風華の頼みだからな」
山城「やったぁー」
さっきまでの真剣な表情とは、打って変わっていた。
俺 「そんなに?」
山城「一人でも多い方がいいじゃない」
俺 「そんなもんなの?」
俺は、働くという意味があまりわかっていない。
山城「うん。交通費は、私が払うから気にしないで」
俺 「ありがとう」
それにしても、明日行って何をしようかな?
山城「いやいや、こっちこそ。わざわざ来てくれるなんて」
俺 「明日は、何人来るの?」
まだ、山城の会社について詳しく聞いていなかった。
山城「私たちの会社はね、今5人くらいいるの」
俺 「5人くらいなんだ」
驚いた。そんなに人が少ないんだ。
山城「うん。社長が古屋っていう子。で、あと、三田、中野、高田っていう子がいるの」
高田かぁ。どったかで聞いたことあるな。
俺 「そうなんだ。高田って子どこの子?」
山城「んーとね。たぶん、近くにいる子じゃないかな」
近くって、どこを指しているのだろうか?
俺 「なんで、わかるの?」
山城「高田って子は、バイトなのよ」
俺 「そうなんだ」
バイトなんだ。
山城「知ってるの?」
俺 「いや、知らないよ」
山城「そっかぁ」
会社といっても、まだできたばかり。そんなに人はらないんだろう。
俺 「なんか、聞いたことあるなと思っただけ」
山城「まぁ、高田って名字なんてたくさんあるからな」
俺 「そうだな。それは」
山城の言う通りだ。名字なんてくさるほどあるだろう。
山城「明日、頼むね」
俺 「うん。何時に行けばいい?」
山城「9時くらいかな」
俺 「わかった」
少し早いけど、頑張って起きるしかないな。