12月19日 前夜
昨日、高田さんと話して大まかに決まった。向こうは、バスケ部二人が中心になって試合を作ってくる。俺たちは、どの程度対応できるのか。未知数な部分が多かった。俺は、春風と一ノ瀬のコンビネーションにかかっていると考えていた。正直、女子には期待できない。特に、山城には。残念だが、バスケは、未経験者ができるほど甘いスポーツではない。アイツは、当日楽しみにしてと誰かを連れてくるつもりでいた。今、思い出すと嫌な予感しかしてこなかった。
【チーム新田】 【チーム高田】
・新田嗣ニ ・高田真波
・春風未來 ・篠木七海
・一ノ瀬蓮 ・矢田颯希
・山城風華 ・橘玲衣
・長尾安和 ・野間修平
・巻柑菜 ・沢田亮二
だんだんその人物がわかりそうで、嫌だった。その人物はアイツらしかいないだろう。おそらく、緑黄色会社。古谷や中野たち。アイツらホントに来そうだな。俺は、すぐスマホをとり、連絡することにした。
中野「どうした?」
俺 「もしかして、明日来る?」
少し寝ぼけているように感じた。
中野「ああ。誰かに聞いたのか?」
俺 「やっぱりな」
山地は、コイツらを呼んだのかぁ。めんどくせぇな。まぁ、高田たちもいるし仕方がないんだろうけど。
中野「なんだよ?」
俺 「来るなよ明日」
電話で向こうがどんな顔をしているかまったくわからなかった。
中野「やめろよ、楽しみにしてるのに」
俺 「どこが楽しみなんだよ」
何が楽しみなのかよくわからなかった。
中野「そりゃあ、お前とか真波に会えるんだからいいんじゃない?」
俺 「なんでだよ」
寝起きの中野は、少し物音を立てていた。もしかしたら、家の中を歩いているみたいだった。
中野「お前が勝ったらご褒美やるよ」
俺 「なんだよ?ご褒美って」
中野「それは、勝ってからだよ」
ご褒美って小学生じゃないんだから。
俺 「誰と来るの?」
中野「ああ、古谷たちとだよ」
やっぱアイツらも来るのか。
俺 「こっち都会じゃないから暇だろ?」
中野「まぁ、お前らといるのも勉強だよ」
俺 「そうなの?」
中野「ああ」
何しに来るのか?もしかしたら、他の狙いがあるのか。頭の中にいろいろ思い浮かべたが、いい案が出てこなかった。明日は、なんとも言えない気持ちで迎えることになった。




