助けたアイツは隊長さん
「ダイニッポン帝国?そんな国知らないぞ。どの国でもいいが早急にこの場から立ち去ることだな。さもなければ…」
そうドラゴンの騎手(?)が言いかけたとき、違うドラゴンがその騎手の乗るドラゴンに飛び掛かった。とりあえずヤバそうだから僕は機体を遠ざけた。もう一度見ると、後から来たドラゴンが火を浴びせている。その時、僕の体が反応して2匹のドラゴンの方へ向かっていた。気づいた時にはハチの巣になったドラゴンが墜ちていくのが見えた。やってしまった。
「嘘だろ。やっちゃったよ」
そう、僕が20ミリを浴びせたのだ。
「ナカムラ殿!助かった!恩に着る」
「ど、どういたしまして…」
「あのドラゴンには誰も乗っていなかったンですか?」
「ああ、あれは野良竜だろう。とにかくお礼がしたい。我が軍の基地まで来てくれ」
「は、はぁ…」
こうしてグランミール王国(以後、グ王国とする)の兵士を助けた僕はグ王国の空軍基地に招かれた。これ、ゲームだよね?そう思ったのもつかの間風防を開けるとそこはゲームセンターではなく、なんと今までコクピット内から見えていた景色が広がっていた。
「え、嘘でしょ…」
こう見えて実は僕、現実主義者である。こんなことはあるはずがない。だってさっきまで僕はゲームセンターにいたし、朝だって家でご飯を食べた。こんなこと信じれる?そんなことを考えていると一人の男が近寄ってきた。
「俺はエコン。ここの基地の隊長だ。先ほどは本当に助かった。野良は動きが読めないから困る」
「あーさっきの方ですか」
てか隊長さん結構ヤバかったですよね(心の声)
「エコン隊長ぉー!きちんと自分の竜ぐらい面倒見てくださいよ。あの子、ただでさえ気が荒いんだから」
少女がこちらに駆け寄ってきた。軍の基地に女の子がいてもいいのかとも思ったがそんなこと今の僕にとってはどうでもよかった。とにかく早く帰らねば!!
「この方はどなたです?見ない顔ですね」
「ん?この人はな、俺の命の恩人といっても過言じゃないぜ」
「もーまた変なことしでかしたんですか」
この後も何か話し込んでいたみたいだが混乱していて覚えていない。とりあえず落ち着こう。いいか、僕は今どこにいr…
「おーい。ナカムラ殿?」
「え?!あ、はい」
「こいつはリリ、ここの副隊長だ」
「ふ、副隊長?!」
これからも不定期で頑張ります。