出会い
ゲームセンターは今日も人でごったがえすはずだ。おそらくほとんどの人が『War Wings』をプレイするのだろう。このゲームは本当にすごい。なぜかって?だって実際にコクピットに入れるからだ。操縦悍を握り、ペダルに足をおく。機体が上昇するとコクピットが上を向き、プレイヤーの体ごと傾く。上下逆さまになることはないが映像の効果だろうか、まるで機体が逆さになったように感じる。
8月10日午前9時30分
「おーい、中村ぁー」
向こうから声がする。僕の友人の小塚だ。ちなみに僕は中村。今日は駅前で小塚と待ち合わせてゲーセンで『War Wings』を今からプレイする予定だ。
「よぉ小塚、新弾ちゃんと買えたか?」
「ああ、一昨日からならんだ甲斐があったぜ」
『War Wings』(打つのが面倒なのでこれからはW2とする)はカードを読み込ませる式のアーケードゲームでもある。台からは初回以外カードは排出されない。なのでパック(340円+税でカード3枚入)を購入する必要がある。ワンボックスは10パック入りだ。最近は台をこじ開けてカードを転売する輩がいるかららしい。今回の新弾はいつもの倍生産がされたらしい。何でったってトップレアがあの『烈風』だからだ。となると一人が一度に買う量も増えるってことだ。僕はめんどくさがりやなので小塚にいつも売ってもらうことにしている。
「いくつ買ったんだ?」
「とりあえず2箱」
「一箱売ってくれ」
「手間賃で4000円もらうゾ」
「お前の一日は200円ぐらいで買えるのかw」
そういう会話をして千円札4枚を小塚に渡して僕たちは近くの公園のベンチに座って新弾を開け始めた。狙うはもちろん『烈風』。今まで使ってきた『紫電改』でも悪くはないがやはり零戦の正当な後継機には相等な憧れがある。ダッテカッコイイジャン
5分後
「小塚なんかいいの出た?」
「一応紫電改(343空)は出たけど烈風はない」
「こっちも今んとこないけど確定レア枠残ってるからまだある」
最後の1つを開ける。レア枠は2枚目に入っている。1枚目は『f4f-3』が出た。そして2枚目は…
『烈風(352空)』
「キタァァァァァ!!」
「えっ!マジか烈風のネームドあるのか!」
「ヨシャァァァァァ!!」
そうして僕たちはゲームセンターへと足を進めた。
ありがとうございました。
豆知識コーナー
カードにはレアリティがあります。ちなみにこんな感じ。
N
R←ほぼNの上位互換
NR←史実どうりの部隊マーキングが施されており、Rのステータスのうちランダムで1つ上がっている。
TR←1つの弾に一種類しかない。いわゆるパッケージイラストである。とにかく強い。