野良猫のクロ
「はぁ……ミスしたなぁ……」
俺は朝田凪フリーターだ。先月から初めての一人暮らしをしている。
将来はライトノベル作家を目指し独学で有名サイトなろうにて小説を投稿しているってもう25歳なんだがな……。
バイトの帰り道そんな事を呟いていた時だった。
スマホから何か音楽が流れた気がしてポケットから取り出し画面を見ようとした所、突然視界がブラックアウトした。
目が覚めたら異世界にいた。と言う事も無く地面に倒れていた。
気を失ってたのか……?
立ち上がり携帯を確認する数分気絶していたようだ。
「どこか痛いとこも無いしとりあえず帰ろう」
そして、そのまま帰ってカップ麺を食べ小説の投稿をし眠りに就いた。
「ん……良く寝たってはぁ!? 16時!? 急いで準備しないと!」
出勤15分前に何とか準備を終わらせ家を出る。
職場からは近いため10分前に着いた。
従業員入口から入るがやけに静かだ厨房に人が居ない。
ホールに行くが客もスタッフも居ない。
店長に電話するが繋がらない少し待っていたが誰も来ないので隣接されてるスーパーに寄ってみる事にした。
俺は更に驚く商品も並んでいるし電気も付いているがとにかく人がおらず一階、二階どこにも居ない……。
「何かあったのか?」
携帯で検索してみたが何もヒットせず。
少し辺りを散策してみる事にした。
「車も通らず人一人見かけずか……」
俺は動物はいるのかと思い良く来るボロいアパートに来た。ここには野良猫が良く居るんだが呼んでも来ない……。
呼んでも居ない事があるため帰り道兼野良猫達が通る道を少しでも情報を得ようと携帯を見ながら歩いているとふと視界に黒い物が入り見るとあのアパートに良く居る黒の野良猫で特に可愛いと思っていた猫だった。
「クロお前はいたのか」
名前は勝手に付けて呼んでいる黒猫だからクロだ。
クロはちょこんと座り見つめてくる。いつものが欲しいのかと思い俺は背負っていたリュックからちゅーるを取り出しクロに食べさせる。
このペロペロと舐めるのがたまらなく可愛いこの時間だけは癒される。
俺は今起きてる事を話しながらペロペロと食べるクロを眺めていた。
「お前の友達も居ないなーどこに居るんだろうな?」
「それが探したんにゃけど居ないにゃ」
「そうなのかお前も困ってるのか……ってえ?」
「にゃ?」
「もしかして言葉分かる……?」
「そっちも分かるにゃか?」
え、なにこれ? なんだなんだ? まず深呼吸だそして、もう一度確認してみよう。
「はいここにもう一本ちゅーるがあります食べたい猫三回回ってにゃーと鳴け」
クロは三回回って……。
「にゃー! これでいいかにゃ?」
俺は開けてもう一本あげる。
「うまいにゃー」
俺は空を見上げながら思った。帰ったら今起きた事なろうに投稿しよそれでアニメ化されて……って今いいオープニング流れろ!
「あ、尺足りねぇか」
「にゃあー?」
読んでくれてありがとうございます
15分アニメとかどうですか?泣