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外れ年の部員たち
この世界は高校や中学と同じように吹奏楽・マーチング大会があります。
プロローグ
「来年の部長はあすかちゃんにしてほしい。」
その言葉は一気に私にのしかかった。夢か現実か、そんな事を頭の中でぐるぐると。永遠に。
「どうして私なんですか、他にもっとしっかりした人いるじゃないですか。」
11月だというのに凍えるぐらい冷え切っている。音ひとつしない2人だけの世界。この教室だけが時を止めているようだった。
「だってあすかちゃんは、」
口の中が乾く。そらしたくなるほど先輩の目は燃えていた。
「一番、、全国に行きたがってたから。」