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第3話 征服

気づいた俺は病院のベッドで眠っていた。

誰かが助けてくれたみたいだ。


「目を覚ましたのね。」

「あ・・・あなたは?」

「あたしは美羅みら。君、死にかけだったのよ。あたしが治療しなければ死んでたわ。感謝してよね。」

「ありがとう。彼女を助けに・・・行かなきゃ。」


 白衣を着た美羅は呆れたように笑った。


「あなたを治療したのはタダじゃないのよ。600万円。これが今回の治療費よ。払えないならここで死ぬまで私の奴隷になりなさい。」

「後で払います。奴隷にもなります。俺は連れて行かれた女の人を助けたいんです。今頃どうなっているか想像するだけでも怖いんです。」

「君と彼女はどんな関係なの?」

「ただの通りすがりです。だけど助けたいんです。」

「馬鹿な人ね。連れて行かれることなんて日常茶飯事よ。いちいち助けてなんていたら命がいくつあっても足りないわ。」


 美羅は俺の髪を掴んだ。


「あなたを助けた理由は奴隷にするため。利用する為よ。あなたに自由はない。」

「俺は助けに行きたい!!!」

「もう一度戦えば君は確実に死ぬわ。関係のない人まで助けるなんてどこまでお人好しなのよ。」

「誰かが助けなきゃ彼女は助からない。美羅さんだって何の関係もない俺を助けたじゃないか。」

「それはビジネスの為よ。そろそろ理解しなさい。奴隷を増やせばこの世界を楽に生きられるの。」


 奴隷とか簡単に人を殺す世界なんて嫌だ。

こんな世界変えたい。

・・・でも、まずはこの世界のやり方に合わせなくちゃな。


「・・・俺はビジネスをしよう思っているだけさ。連れて行かれた彼女はとても綺麗だった。奴隷に出来ればかなり稼げると思うぜ。彼女を命がけで奪って美羅さんに借金返済の代わりに差し出すつもりなんだよ。」

「へぇ。ビジネスね。確かに君なんて金にならないし、博打に使っても悪くはないかもしれないね。」

「だろ?俺を銀髪のところに連れていってくれ。今度こそ彼女を奪ってみせる。」

「いいわよ。」


 俺と美羅は銀髪のアジトを見つけ出した。

アジトの前には3人の見張りが立っていた。


「美羅さん。行ってきます。」

「ちょっと待って。見張りの人を倒せるの?」

「無理です。」

「え?」


 全速力で見張りの前にでた。


「お前誰だ?」

「通りすがりの炉亜と申します。このアジトを占拠します。」

「はぁ!?」


 見張りの3人はピストルを向けてきた。

俺は無視して門に向かって走り続けた。


「無防備で何が出来るんだよ雑魚!!!こいつを撃ち殺すぞ。」


 無数の銃声が鳴り響いた。

全ての弾道は炉亜にぎりぎり当たらない。


「はぁ!?なんで当たらないんだよ!!」

「・・・いける。」


 俺は見張り3人を殴り飛ばした。

それも圧倒的力で。


「すごいわ。どうやって銃弾を避けたの?」

「後で話します。今は一刻もはやく彼女を助けに行きます。」

「あたしの奴隷なんだから今、話しなさいよ!!!」


 俺は彼女を探してアジトを駆け巡った。

すれ違うアジトの連中を全てぶっ飛ばした。


「・・・見つけた!!」


 鎖に繋がれた大勢の人は檻の中に閉じ込められていた。

その中に彼女も座っていた。


「助けにきたよ。」

「・・・こんなところまで助けに来てくれありがとう。」

「今、この檻から出してあげるね。」


 檻の柵を思いっきり引っ張った。

いとも簡単に柵はねじ曲がる。


「まさか君、異能力に目覚めたの?」

「・・・うん。夢の中で誰かが俺に言ってくれたんだ。この力で世界を変えてくれって。目覚めたらずっと手のひらに風を感じた。」

「異能力は選ばれし者にしか手に入らないのよ。君って・・・何者なの?」

「俺は両親に捨てられたんだ。自分が誰かなんてわからないよ。さぁ、逃げよう。君の名前は?」

「私は亜実あみ。助けてくれて本当にありがとう。」

「俺は炉亜。よろしくな亜実。」


 俺は亜実の手を取り、走りだした。


「あたしを置いていくな奴隷!!!」

「美羅さん。はやく来て!!!」


 アジトの連中が大群になって追いかけてきた。

もうすぐ出口だ。

門の前には銀髪の男が立っていた。


「おいおい。本当にあの雑魚が俺のアジトを荒らしたのか?」

「そのようです。ベネクト様。」

「どうやら、ただの雑魚じゃなかったみたいだな。」


 俺は足を止めた。

背後には大群の敵。

前方には雷を操る異能力者が待ち構えている。


「亜実、美羅さん。俺に掴まってください。一瞬で勝負を決めます。」

「奴隷のくせに命令すんな!!それに策はあるの?どうみても絶対絶命だよ。」

「やってやるさ。」


 銀髪のベネクトは高らか笑う。

手のひらに高電圧の雷が集まっていく。


「調子に乗るなよ。一瞬で殺してやる。雑魚ども。」

「銀髪、空をみてみな。」

「・・・空?」


 上空の雲は激しく渦巻く。

ガラス窓から嵐のような風が吹き込んでくる。


「何だこの天候は!?まさかお前がやってるのか?」

「ああ。はやく逃げないとこの街ごと吹き飛ぶよ。」

「その前に殺してやる!!!」


 鋭い雷撃が襲ってきた。

手で払いのけるように雷撃を風で天井に受け流す。


「あと5秒。はやく逃げな。」

「は?」

「4。」

「おいおい。本当にこの街ごと吹き飛ばすつもりか?」

「3。」

「まじかよ。こいつイカれてる。」

「2。」

「おい!!逃げるぞお前ら。」

「1。」


 銀髪は急いで門を開いた。

門から強烈な風が吹き込んできた。


「あーあ。開けちゃった。風が入ってくるに決まってじゃん。」


 銀髪と仲間達は吹き飛ばされて壁にぶち当たった。

俺の周りには風が発生していない。

街の外は強烈な竜巻に襲われ、何もかも壊滅していた。


「まずはこの街を征服完了。」

「・・・君は一体何がしたいの?」

「力と金が全てなんでしょ?まずはこの世界を征服する。権力を持たなきゃ世界は変えられない。そう学んだだけだよ。」

「美羅も今日から俺の奴隷だよ。逆らったら殺すから。」

「・・・。」


 デリアスシティは壊滅した。

住民を集めて、美羅に手当させた。


 俺はこの街の住民を全て奴隷にして支配した。

奴隷達に命令をだした。


 1・人に対して暴力的な行為しないこと。

 2・奴隷を持たないこと。

 3・逃亡しないこと。

 4・人に優しくすること。


 もし以上の命令を破った者は容赦なく殺す。


 銀髪とその仲間は牢獄に閉じ込めた。

亜実を見張りと街に残し、俺は美羅を連れて新しい街を目指した。



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