表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/52

#8

本当にちょっとだけですがエレーナ視点入れてます。本当にちょびっとだけです。


ではでは


「大丈夫か? エレーナ」

「はいっ、大丈夫ですっ」


俺とエレーナはあれから街を出て東に位置する標高3000mを超える山々が聳え立つ死地山と言われている山に向かっている。


死地山にはAランク以上の魔物達が住んでいて、山の頂上には竜が住んでいるとも言われている。俺たちの目標はその頂上に住んでいる竜の討伐だ。


俺1人なら直ぐに行って瞬殺させて帰ってこれるが、エレーナが一緒なのでエレーナにペースを合わしている。だから、多分死地山に着くのは1日は掛かる。が、さすがに森の中で一泊はしたくない。てか2人共軽装だし。エレーナは一応、白の薄い長袖に水色のスカートを着ていて、胴体部分にレザーアーマーを装備して腰には短剣と長剣が両腰に1本ずつぶら下げている。


とてもじゃないがAランク以上の魔物(モンスター)共がうじゃうじゃ居る場所に行く格好じゃない。周りから見れば死にたがりなんて思われるだろ。だがエレーナは俺に絶対的な信頼を置いており道中、不安どころかニコニコとしながら尻尾を振って前を歩いている。


「エレーナ、ちょっと先を急ぐぞ、日が暮れる前には街に戻りたい」


「え? でも死地山まで1日は掛かりますよ? それに氷竜(ひょうりゅう)を倒してブラックウルフまで倒すなら今日中にはとてもじゃないですが……」


俺が氷竜を倒すのは確定しているらしい。


嬉しいなー、こんなに好かれるなんて、あんなに尻尾振っちゃって、可愛わ〜、ウチのエレーナ本当可愛い。


ちなみにエレーナは俺よりも前を歩いている。俺は死地山が何処かなんて知らないので。一応神力を周りに広げているので魔物が近づけばスグに分かるようになっている。


さて、1日も掛けてられんぞ、俺は1日も早く奴隷を買うんや! ふははははは! ふはははhゴホッゴホッゴホッ


「どうしたんですか? ラザス様、お顔がニヤニヤしていますよ?」


ハッ、いかんいかん、顔に出てたか。


「ああ、気にするな、それよりエレーナ、ちょっとこっちに」


「? なんですかっ」


尻尾をパタパタと振りながらこちらに来たエレーナを抱えるように持ち上げる。


「――!?!?!?」


咄嗟の出来事に何が起きたのか分からず、えっ? みたいな顔をしていたが自分がどういう状況なのかを把握した瞬間、ほんのりとピンク色をした頬が真っ赤に染まった。


今のエレーナと俺の状況


俺がエレーナを抱きかかえている状態――お姫様抱っこである。


「少し足を早めるから、しっかり掴まってろよ」


真っ赤な顔のまま小さく頷き俺の首に腕を回してギュッ、と身を擦り寄せてきた。


ふむ、良い、実に良い、耳が首元にフサフサ当たってこそばゆいぞ、それとエレーナよ、いくら尻尾の制御が効かないとは言え痛い、痛いぞ尻尾、バシバシ当たってる。


「じゃ、行くぞ」


このまま行くとエレーナの体が耐えれらず大変な事になるので、エレーナを神力で包み込む。自身も神力を纏い、ドンッという音と共に地面を蹴り加速して行く。ラザスが力を込めて地を蹴った場所は地面が大きく抉れていた。



***


「頂上ってここら辺だよな?」

「ひゃい、ひょうでひゅ」


あれから1時間程走り続け死地山に着いて今は頂上に居る。途中何体か魔物が居たが全部蹴散らした。どんな仕組みなのかギルドカードにちゃんと記録されていた。


ま、そんな事は置いといて。何でエレーナが呂律が回っていないかと言うと、余りの速さに走って直ぐに気を失い、50分程して目を覚ましたが今度はとんでもない速さで流れていく景色に酔ってしまったのだ。今は岩に腰を下ろして休んでいる。


「氷竜居なくね?」

「いえ……恐らくは、うっぷ、留守にしているのか、けぷ、別の山に、居るのかも、です……」


おい大丈夫かよ、なんか吐きそうだぞ。


「そ、そうか、じゃあエレーナは少し休んでな、俺はちょっと探して倒してくるから、な?」

「うぅ〜……すみませんです……お言葉に甘えさせてもらいます……」


大分キツイらしいな。エレーナが大人しく引き下がるとは、もうちょっと何か言ってくるかと思ったよ。


「一応モンスターは来ないようにしとくから、ゆっくり休んでろ」


そう言って頭を撫でてやる。ふわふわしてて気持ちい。


「はぅ……」


「直ぐ戻るから、じゃっ」


その場から静かに走り出し神力を周囲に展開して行く。


さぁ、引っ掛かるか………………………! !!


コレかな? 他の気配とは比べ物にならないくらいの気配と存在感、コイツが氷竜か。


口をニヤリと釣り上げ氷竜の元へと一気に加速して走り向かう。



***


「う〜、キツイ〜……」


ラザス様が行ってしまい私は1人になりました……いくらモンスターが来なくしているといってもやっぱり心細いです……


でも私が付いて行っても足手まといにしかなりません……ラザス様はどうすてあんなにお強いのでしょう…私も強くなってラザス様の隣に立って役にたちたいのに……


うぅ〜それにしてもまだキツイです……うっぷ……


んぇ?


あれれ?急に辺りが暗くなっ――えっ?


***


もうちょっとか! 近い、近いぞおおお!


このまま一気に先制かましてやる。


きた!


「はいドーン!」


「グルアアアアアアアア!?」


よっし、効いた、まずは顔に右ストレートを、次は……えっ?


氷竜……


「黒くね?」










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ