#38 ハルバーツ
最近クダクダになってきてる気がする……。
ハルバーツに着きました。
なんの予定もないので適当に過ごすそうです。
ではでは
「まさに緑の国って感じだな」
「はいっ、本当に緑が多いですね」
「里を思い出します」
「ふわぁー、凄い……」
4人がそれぞれの感想を漏らす。
あれからあっという間に6日経ち国境も無事に越えたラザス達一行はハルバーツ王都のメインストリートに来ていた。
今は昼を過ぎた3時。
沢山の人々が行き交う大通りの真ん中には5m間隔で木が植えられていて、ここから見える王城にも緑が見て取れる。
鮮やかな緑色をした木や、淡い赤色をした葉をもつ花、他にも色鮮やかで大小様々な木や花々が均一に植えられている。
「宿をまず探して、そのあとは、どうしようか?」
「特に理由もなく来ちゃいましたもんね」
「ご主人様ご主人様、マッサージを受けてみませんか?」
「マッサージ? マッサージ店があるのか?」
「はい、肩こりや腰痛などを良くするものやツボを刺激して血行を良くするなど、色々あるそうなんです」
「ほぉ、特に予定もないし、宿決めたら皆で行こうか」
「え?」
「ん? どうした?」
1人、ナーシャが私も? みたいな顔をしている。
「わ、私お金が……」
あぁ、そういやそうだったな。
「金は俺が出すから、気にすんな」
ぽん、と頭を叩いて宿を探すため歩き出す。
「あ、の、す、すいません……、必ず返します…」
「子供がそんなこと気にするな。お金ならかなりあるし1人くらい増えても問題無いしねー、早く来ないと置いてくぞ〜」
「は、はい! ありがとうございます!」
「部屋は俺が一人部屋を一つと三人部屋を一つで」
今回ばかりは仕方ない。四人一緒でも良いとナーシャも言っていたが俺が無理。主に下半身が。
最近馬鹿息子が言うこと聞かないんです。
はい。
ナーシャが同行する事になって以来一度も致してない。
辛い。
以前は2人から襲われて(性的に)拒否していたが今は絶対無理だ。そんな状況で一緒とか無理。
野営の時は俺は見張りやってたし馬車では1人で寝てたし我慢できていたが、
相部屋は無理。
「鍵はこれね、こっちが2階の奥の部屋と、もう一つがその隣の鍵だよ、食事は下に来て食べておくれ」
「さ、行こうか」
各自部屋に荷物を置いてきた。といっても俺が殆ど持ってるので2人は下着くらいしか無いが。
宿のおばあちゃんに聞いたオススメのマッサージ店へと4人で向かう。
ちなみに現在の所持金は白金貨980枚と金貨86枚に銀貨と銅貨が100枚ほどだ。
***
「いらっしゃいませ」
店へ入ると受付があり女性が1人だけ居た。二階建てで、中は結構綺麗な造りだ。受付に客は俺達以外には居ないみたいだ。
「四人頼む」
「四名様ですね。箇所はどこにしますか? こちらが一覧です」
ふむふむ。
「私は首と肩でっ」
「私は腰と太ももを」
年寄りかお前ら。
「わ、私は首と手で」
「俺は腰と背中で」
ずっと地面とか馬車の荷台で寝てたりしてたから痛いんだよね
「かしこまりました。では奥の部屋へ行くと係りの者が居ますので、そちらへどうぞ」
受付の横の扉を抜けると、3人の女性と1人の男性が待っていた。直ぐに1人ずつ案内されて、奥の部屋へと消えて行った。
「男性の方はこちらになります」
俺も案内されてもう一つの部屋へ入る。
中はカーテンのような物で仕切られた部屋が5つあり、ベッドのような物が置かれていた。
「そちらへ服を脱いで横になってくださいませ」
言われた通り上の服だけ脱いで横になる。
「失礼します」
「……おぉ」
背中を店員さんが親指で強めにグッとしたり、肩から背中にかけてゆっくり解すように揉んだり押したりしてくる。
良いなこれ。結構気持ちいい。
あ゛ー ………。
「あっ、もうちょっと下お願いします」
***
現在エレーナ達部屋に集まっていてこれからの予定を決めようとしたのだが――。
「良かったな、マッサージ。癖になりそうだ…」
「ですねー…… 疲れが取れてスッキリですー…」
「そうですねー…… 確かに気持ち良かったです…」
「私も疲れが一気に取れた気分です〜……」
全員ベッドで横になってたり机に突っ伏してたりベッドに顔を埋めてたりでのほほんした空気が流れている。
ちなみに代金は金貨4枚で4万Gだった。
「眠くなってきたな」
ポーッとしながら明日はどうしようかと考えていると睡魔が襲ってきた。
「俺寝るから、予定は、お前達何か行きたいとこあったら明日の朝にでも教えてくれ」
「「「は〜い」」」
部屋を出て直ぐ隣の部屋へ行きベッドへ倒れる。
2分もしないうちに部屋には静かな寝息が聞こえ始めた。
ハルバーツで何するか決めてない……(°∀°)
これはグダる(確信
早くガルガンツに帰りたいです(白目)
次回もよろしくお願いします。
ではでは、ありがとうございました!