#16 サラノと
「ふむ……エレーナ、アレに着替えてくれ。サラノもアレを出して着てくれ」
「ううっ……やっぱり着るんですね…」
「は、恥ずかしいですが、頑張ります」
ラザス達3人は宿へと戻り、1階でそのまま食事をして部屋へと戻って寛いで居た。
不意にラザスは何かを着るように2人を促す。それを聞いたエレーナは何かを諦めたような、一方サラノは頬をうっすらと染めて何に対してか、やる気になっていた。
***
「も、もうこちらを向いて大丈夫ですよ」
「うぅー……スースーします…」
「お、う……お、お、ぉ、おぉおお、うおおおおお!!! 良い! 実に良い! サラノはクール系美人で黒髪だからすげえ似合ってるぞ!!! そしてエレーナ! その格好で頬を染めてモジモジするの!今の格好と実にマッチしてる!!!」
「そ、そんな……美人だなんて…」
「う、嬉しい、ですけどっ! 私のこの服露出多すぎですっ! シャツ一枚だけじゃないですかぁ!」
褒めらたサラノは頬をうっすらピンク色に染め、手を当てて熱い瞳でラザスを見つめている。エレーナは尻尾をブンブンと振りながらも自分の格好に対する抗議の声を上げてそれぞれの反応を見せた。
「いや〜、実に似合っている。これは芸術の域だな!」
ラザスがこれ程までに称える2人の格好、それは、黒を基調とした着物とボタンを上の2つのみ外したYシャツだ。
ラザス達は奴隷市の帰りの道中、今後必要になるサラノの衣服などを買いに行ったのだが、なんでこの世界にあるのか、着物に似た物と、Yシャツが売っていたのだ。
着物の方は少しばかり値段は張ったがラザスはそれを購入し、ホクホク顔で帰って来たのだ。
もちろんクール美人のサラノには着物擬きを、エレーナにはYシャツを、今日の夜着るようにと伝えていたのだ。
「まずはサラノからだ、こっちへ来い」
ラザスはベッドに座ったまま手を差し出し、近づいて来たサラノの手を掴み抱き寄せる。
「まぁ一応、初めてだから優しくするが、期待はするな」
「は…い…んっ」
そのまま口づけを交わして、ラザスが上から覆いかぶさるようにサラノのを押し倒す。
***
それから1時間程して、衣服は完全に乱れ、肩で息をしながらサラノはそのままくたりと横になる。そしてラザスは先ほどからベットの端で2人の行為を食い入るように見ていたエレーナを見る。
「~~~っ!!!」
顔を真っ赤にして俯くエレーナだが、顔をチラリと上げて、お預けを食らった犬のように、期待する瞳でラザスを見つめる。
「ん」
「っ……」
こっちに来るように促すと、ギシギシと音を立てながら四つん這いでこちらに擦り寄ってきた。サラノ同様にエレーナも抱いた。
その後回復したサラノを含めた3人で、翌朝陽が登るまで続いた。
2人目のメンバーサラノは買われたその日の内にラザスのメンバーへと加わった。