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#13 サランの街

サランの街


人口1万〜2万人


カルストン伯爵という人物が治めており、ラザスが最初に着いた街、ラトルの街もカルストンの領地の1つ。


***


「へ〜かなりデカイな、城壁も立派じゃないか、6mくらいか?」


「あ、あの、ラザス様……恥ずかしいので、その、そろそろ降ろしてほしいのですが……」


今ラザスとエレーナはサランの街の西門にいる。来たのは南からで南門にいざ着いてみれば馬車、馬車、馬車の大行列。とてもじゃないが待ちきれないので西門まで回って来きたのだ。


そしてエレーナはお姫様抱っこのままラザスと共に門の列に並んでいるが、こっちはこっちで視線、視線、視線。唯でさえエレーナは可愛いうえに顔を赤らめてモジモジしているので周りの男達は完全に虜になっている。


さらにそのエレーナを抱えているラザス。金髪青目に高身長、顔は整い過ぎてイケメンが霞むレベル、上の上の上といったとこだろ。そのラザスには周りの女性達による視線が、頬を染めこちらも完全に虜になっている。


その2人に集まる視線は最終的には2人のパートナーへと行きラザスには男達からの殺気とブチ殺すオーラが、エレーナには羨望と嫉妬の眼差しが。


「ん、そうだな、ほい」


「ふぅ〜、やっと降りれました……」


その言葉に周りの女性達から少しだけ殺気が漏れる。


「嫌なわけじゃなかっただろ?」


そう言って意地の悪い笑みを浮かべエレーナを見る。


「うっ、ま、まぁそれは…嫌では、ないてすけど……でも人前ではやめて下さいっ!」


ほんのりと頬を染め少しばかり睨むようにして反論するエレーナ。だが尻尾はブンブンと振れまくっている。本人はそれに気付く素振りを見せないのが愛嬌があって可愛らしい。周りの視線も少しだが暖かいものに変わった。


「よーし! 次の者は前へ!」


門番がそう言うとラザスとエレーナは前へ進み2人分の銀貨2枚を払いカード受け取って街へと入る。


***


「まず宿屋探さないとな、んでギルドだな」


「はいっ、また高ランク依頼をお受けになるんですか?」


「ん、まぁな、資金は多い方が良いだろ? それにある程度貯めて後は依頼を受けずその金で生活すれば良いし」


「もう充分な気もしますが……確かに多いに越した事はないですもんねっ」


「そういえば奴隷市はどこであるんだ?」


「えっとですね、街の東にある奴隷館ですねっ」


「ふーん、じゃあその奴隷館てのは奴隷商人が経営してるのか?」


「はいっ、コルスという大商人が元締めをしていて、今から1週間後にある奴隷市の為に各地から奴隷商達が自慢の奴隷達を連れてくるそうですっ」


「なるほどね、連れて来られるのは大体どういう奴等なんだ?」


「主に税金が払えなくて売りに出された者、犯罪を犯した者、借金などの形にされた者、そして奴隷狩りにあった獣人、亜人達とかですね……」


自分の同族が奴隷となっているのはやはりいいものでは無いだろう、亜人だけじゃくて人族にも攫われたりした者達も少なからず居るのだろうし。だからと言って助けるわけにもいかない。じゃあ助けた後は? もし帰る場所が無い者が居たら? それは唯の偽善でしかない。この世界ではどそれが当たり前であり普通の事だ、ならそれに合わすべきだ。『仕方の無い事』なのだ。


「あー、変な事聞いてしまったな、すまん」


「いえ、大丈夫ですよっ、ラザス様は何も悪くありませんっ、さっ、早く宿を見つけましょ!」


エレーナはそう言ってニコッと可愛らしい笑みを見せ先を歩いていく。


「そうだな、どれ、腕でも組むか?」


ラザスはエレーナの笑みを見て自らも暖かく微笑み、からかうように腕を差し出す。


「!!! はいっ!」


少し先を歩いて居たエレーナは差し出された腕を見てパアッと美しい宝石すら霞むような笑みを見せ早足で歩み寄り、ラザスの右側にピタリと寄り添い、腕に自らの腕をギュゥっと絡ませて、えへへ、と締まりの無い声をだす。


「じゃあ行くぞ〜」


「は〜いっ……ふふふっ」


そのまま2人は周りから羨望や嫉妬の視線を受けながらもラブラブオーラを振りまきながら街を進んでいく。



「あっ、今日も勝つからなエレーナ」


「〜〜〜!? わ、私の方こそ今日は負けませんっ」


ナニの話かは言わないが。



次回奴隷市です。

誤字脱字有りましたらご指摘くださいm(_ _)m



ありがとうございました

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