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#12 旅立ち


今回短いです。


「この街を出ようと思う」


「はいっ」


「あら? やけにアッサリだな」


「私はラザス様と一緒に居られればそれで良いのですっ」


エレーナはえへへ、と頬を緩ませはにかむ。


「そ、そうか、それともう一つ、奴隷を買おうと思うんだが……」


エレーナの見せた笑顔に一瞬ドキッとするも直ぐに切り替え本題を打ち出す。


「奴隷、ですか? 奴隷商はこの街にも有りますが、一週間後に別の街で大規模な奴隷市が開催されると聞いたのですが」


「本当か!? でかしたぞ!」


エレーナの頭をわしゃわしゃと撫でる。


「ふ、んっ、サランの街で、んふふっ、有るそうですよっ」


「サランの街? エレーナは街までの道は分かるのか?」


「はいっ、この街の北門より出て街道を2日進めば直ぐですっ」


「2日、ね」


ラザスはニヤリ、と口を三日月のように吊り上げる。


「!? あ、あの……ラザス様? 旅ですよ? 初旅ですよ? 2日だけじゃないですかっ、ねっ? ちゃんとゆっくり行きましょ? アレはダメですよ……?」


エレーナはラザスの笑みを見て嫌な予感わ覚え背筋を震わせる。どうかこの予感が当たりませんようにと祈りながら訴えかける。


「ん? 何言ってんだエレーナ? 早めに街に着い方が良いだろ? 半日で充分だ!」


「うぅっ、やっぱりですかぁ、2日の距離を1日なんて、ラザス様はめちゃくちゃですっ」


嫌な予感が当たり尻尾がペタン、と力なく倒れる。


「今度は酔わないようにするから大丈夫だ」


「じゃあなんで依頼の時してくれなかっんですかあぁぁぁぁあ!」


宿にエレーナの悲痛な叫びが響き渡る。


「はははっ、忘れてた、ごめんごめん」


ケラケラと笑うラザスとそれをジト目で睨むエレーナ。最初の時よりはその絆は深まっただろう。



その翌日、たっぷりとエレーナの身体を味わったラザスは早い内から道中の食事だけ買い宿屋に戻るとエレーナを起し、着替えなど身支度を整え宿を出て北門を出た。


***


「じゃ、行くか! 次の目標はサランの街で奴隷を買う! じゃあ、よい、しょっ」


「きゃっ、や、やっぱり走るんですね……」


「大丈夫だって、ほら、何か体が暖かくなっただろ?」


「えぇ……? そんな……あれ? 確かにちょっと体が暖かくなったような…何かに包まれてる感じがします、ラザス様なら魔法を使えると思っていましたが、何ですかこの魔法は? こんな魔法聞いたことがありません……」


「秘密だ、じゃ、行くぞ」


「むぅっ、ケチですっ」


「まぁ今度教えるよ」


「絶対です「ドーン」っキャアァァァァァァ……」


不意に地を蹴り走り出すラザス。段々と小さくなっていくエレーナの叫びが街道に響いた。





次回サランの街です!


誤字脱字有りましたらご指摘くださいm(_ _)m


ありがとうございました

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