200文字小説集 デッドヒート(200文字小説) 作者: 日下部良介 掲載日:2013/04/12 彼が出場したマラソン大会。 二人のランナーが並んでトラックに入ってきた。 一人は私の彼みたい。 ほぼ同時にゴールした。 一瞬、彼の方が早かった。 私は大声で彼を祝福した。 照れているのか彼は知らん顔。 そんなシャイなところが好き。 後続のランナーたちも続々とゴールしてくる。 その中の一人が私に向かって手を振っている。 えっ? ゴールした彼が私の元へ。 放心状態の私の顔を見て彼が言った。 「優勝した奴?あれは双子の兄貴だよ」