表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/18

厨二病③


更新です!


「爽太君は……わ、私の……こい、びと……」

この言葉により四人にとてつもないダメージとこの中から死刑囚が一人出てきてしまった。

そして今、放課後の一年生徒会室でその法廷が開かれた。

「汝よ。この生徒会室裁判で死刑が決定した。弁護側よ、何かあるか?」

裁判官扮する朱鷺子が弁護側の剱に振る。

「裁判官、もしかしたら彼は無罪になるかも知れないです」

「ほぉ、その理由を述べてみよ」

「ではまずは死刑囚最上氏。貴方と彼女の間で会話が成立していたのですか?」

「……厨二発言が多かったです」

爽太はほぼ放心状態で話した。

「ふむ、ではあの日。保健室で見たとき彼女はどう見えましたか?」

すごいところを抉ってきやがった。

あの事言ったら……いや、剱なら!しかしこの賭けは厳しい。嘘で通そう。

「彼女は短髪でアホ毛があり、左目を包帯で隠していました。その他は変わった所は無く、制服を着てい「異議あり!!」

検事側の楓が爽太の話を遮り、朱鷺子に異議を申し出た。

「許可しよう」

朱鷺子もそれを許可した。

「彼は嘘を付いている。参考人此方へ」

「は、はひ!……さ、参考人の月読れす……」

な、何だと!?あ、秋が裏切っただと!?

くそ!勝ち目が無くなった!!

「参考人、どうぞ」

楓が秋の出始めを促した。

「そ、爽太君は……わ、私の……はだ、かを……見ました」

朱鷺子の机から木槌叩く音が聞こえた。

「死刑囚、最上爽太氏を死刑から勧誘刑に処す」

「やったぁぁ!!死刑が免れ!てはいないか。で、勧誘刑って何だよ」

「勧誘刑はこの生徒会を運営するためのメンバーを勧誘してほしい」

「それだけなのか?なんか軽いな」

「しかし条件はある」

まぁお決まりですよね。

「私から指定した者でなければならない」

なるほど、好き勝手に決めても運営は儘ならないからな。

「二つ目は、君の職業を考えて、必ず一人連れていくこと」

「え、何?皆は俺の職業を知ってる感じですか?」

「まぁそんなところだ」

俺は使ったときの記憶が無くて分からないが、朱鷺子の言う通りにしておこう。

「で、最初は誰からだ?行く奴もそうだけど」

「わかった。まず、この学校の学年別生徒会と我が学校、多科目総合職業学校について話そう。君はあまり知らないらしいからな」

そう、おれは自由気儘に入ったせいで、あまりこの学校のことを知らない。

「まずこの学校は名の通り、あらゆる学科や職業に関してのものが全て学べる学校だ。だが私たちの学科は普通科、まぁ人各々な所はあるからな。まぁ至極簡単だが学校の説明はいいかな?」

淡々と説明され、頷くしかない。

「では次は学年別生徒会だ。この学校はさっきの説明でも言ったが、あらゆる学科があるのでな。一つの学年で五千は居る筈だ」

「ご、五千人!?入学式の時そんなに居たか!?」確か、あの時は三百人ぐらいだった筈。それでも多い方だ。

「あれは普通科だ。この学校は科ごとに校舎が別なんだ。だからここは普通科の校舎だ。言い忘れたがこの学校の敷地は東京都の三分の一位だった筈だぞ?」

「ぶっ飛んだスケールだな。普通科だけだと思ってたわ」

多分、他の科は大変なんだろうな。

「そのぶっ飛んだ一つの学年が四つもあっては一つの生徒会で統制するのは難しいのだろ?そこで学年別生徒会を作ったんだ」

「なるほど。で、俺は何処の科から人材を発掘してこればいいんだ?」

「呑み込みが早くて助かる。先ずは月読秋だ。彼女の職業は生徒会には嬉しい物だからね」

朱鷺子がクイッと眼鏡をかけ直した。

「なら今ここに……って……居ないんですけど」

隣に居た筈の秋が忽然と居なくなっていた。

「では早速仕事だな。まずは慣れるためにも私が一緒に行こうではないか♪」

何故か嬉しそうに爽太の手を引っ張る。

「えっ?あ、おい!会長!?」

「レッツゴー!」

朱鷺子が爽太を引き摺りながら生徒会室を出ていった。

「……自分の欲望が丸見えだったわ」

楓がハァッと溜め息を吐く。

「爽やんはやっぱりフラグ建築士やな」

カカッと笑う剱。

「にゃ~……話が解んなかったよ~」

鈴莉が耳をピクピク動かし首を傾げる。


早速探していると思いきや、

「爽太君!飲み物を買おうではないか!」

「会長、仕事はどうするんだよ」

「会長じゃなくて姉ちゃんと言ってくれ」

「嫌じゃボケ」

何が悲しくて他人を姉と言わなきゃなんないんだよ。

「なら私が君を『お兄ちゃん♪』って呼ぶぞ」

「すいませんでした。お姉様」

「むぅ、つまらん!もう少しノってくれてはいいじゃないか!」

会長よ。男には守らないといけない物が沢山あるんだよ。

「ふん!君が抱かせて欲しいと言っても抱かせてやらんからな!」

「責任転嫁すんなよ!てかそんなこと要求しねーよ!!」

「やかましい!!仕事をするぞ!全く君は道草をしよって……」

朱鷺子が文句たらたらで責任転嫁をしているなか、爽太は視線を感じた。

『……私が……い、居るの、に……爽太君』

「……?何か視線と何かが……」

「爽太君!早く行くぞ!!まったく、胸を揉んでもらうぞ!!」

「揉むかアホ!!……揉みたいけど」

視線を気にせず小走りで朱鷺子に付いていった。


「秋~、何処に居んだ~?俺だから大丈夫だぞ~?」

「…………」

「はぁ………何処に行ったんだよ」

かれこれ探して三十分。普通科校舎を探すが秋みたいな小柄な女子が見つからない。

「帰ったとゆうことも考えられるな」

朱鷺子が隣で腕を組んで周りを見て言った。

「まぁ、考えられるな」

そんな帰宅する生徒達の会話から異様な会話が聞こえた。

『お前よぉ、虐め足りねーのか?さっき柱の所から男を見てたよな?』

『ひっ……ぁぁ……ぅ』

『まだあん時の傷あるんだろ?見せろよ』

『やぁ……ぅ……だ、だめ!』

『その包帯が気に食わねーから俺が付けてやったんだぞ?中学の時に……よぉ!!』

『い、いやぁぁぁ!!』

秋の声は微かだが爽太の耳に届いた。

「会長、秋の声だ……またあいつ虐められてる!!」

「何!?爽太君、どうゆうことだ!」

「話してる余裕は無い!!行くぞ!!」

くそ!なぜ気付かなかったん!!まだ標的になっていることを!!今行くからな!!


月読秋の叫びを聞きいた爽太と朱鷺子。

駆け付けた時に見た物とは。


次回、厨二病④~シークレット・アイ『追跡者の目』~



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ