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入学式当日③


更新です!

「うおぉぉ!!誰か助けてくれぇぇ!!」

爽太が走りながら叫ぶ、叫ぶ、ひたすら叫ぶ。

すると隣で同じく走っていた鈴莉が何かを閃いたのかフードの耳がピンと立った。

「そうだ!爽太君は職業使わなくても戦闘スキルはあるんでしょ!」

「確かに言われたけど!初っぱなからかよ!」

そう、確かに言われたが不安が立ち込める。

「そんなこと言ってる場合じゃないよ!」

「まぁ確かにそうだ……くそっ!背に腹は変えれねーか!」

爽太は走る足を止めて追ってくる他生徒達の前に立ち塞がった。

「鈴莉、先に行け!」

「にひひ♪まっかせるにゃ~♪」

なんかイラっとするけど……まぁいいや。

「お前ら!かかってこい!!」不格好ながらも幼い頃に習っていた空手の構えをした。

「うしっ!久方ぶりだけど……やってやんよぉぉぉ!!」

呼吸を一回整えて怒号を叫びながら大勢の生徒に立ち向かってが……

「うらぁっ!のぁっ!?うはっ!?ちょっ!?いやぁぁぁぁ!?」

最初は威勢が良かったものの逆に大勢に殺されかけ気絶した。そして爽太の周りでは―

「殺ったか?」

「死んだか?」

「このリア充め!!」

「なんでお前に幼馴染みルートが2つあるんだよ!」

「それに眼鏡美女ルートもあるんだぞ!」

……非リア充達が爽太に対して処罰をしたに過ぎなかったらしい。

そんな気絶してもなおリンチにあっている爽太を見ていてもたっても居られなかったのか、朱鷺子が針と赤い糸、それにまち針を持ちながら俊敏に処刑場まで行き、周りの処刑人を押し退けた。

「爽太君!爽太君!!大丈夫か!?んむぅ……君達退けたまえ!!」

その言葉でそれまでリンチしていた男子はちらっと朱鷺子を見るが、気に食わない顔でさらに爽太に蹴りを浴びせた。

「き、貴様らぁぁ!!許さん!許さん!!」

朱鷺子は針とまち針を構えて敵を一掃しようとした瞬間、両肩を誰かに叩かれた。

「……ワイも我慢してられへんわ……この人数、一人じゃ無理やろ?」

片方は剱が肩を叩き……

「へぇ~……人の怒りは恐いものね。この怒りに身を任せる私も恐くて仕方がないわ~……そう貴方達がどうなるかがね」

もう片方は楓だった。

「爽太君!今助けるからね!」

「「「お前が言うな!!」」」

「うにっ!……うぅ~……ごめんなさい」

鈴莉が胸を張って言ったが三人にげんこつを食らった。

「しかし………爽やん弱いのぉ」

「仕方がないわ。クズ職業なんだから」

「うむ、私の弟として、姉の私も少し心配だぞ」

「はぁ!?」

「マジかいな!?」

「うにゃ!?お姉さん!?」

朱鷺子の衝撃発言で皆が驚く。

「ん?何を驚いているんだ?偽物だが本物だぞ?」

朱鷺子が謎なことを言いながら首を傾げた。

「いや言っとることが分からん」

「まったくよ。同じ学年なのに姉なんて……」

剱と楓が項垂れているが、一人だけ反応が違った。

「にゃう~♪じゃあすずは妹だね♪」

フードの耳をパタパタとしながら目をキラキラさせていた。

「おっ?と言うことは私の妹と言うことだな?」

朱鷺子も眼鏡をクイっと上げて自慢気な顔をしていた。

そんな二人を見て剱と楓は溜め息しか出なかった。

すると流石に敵の前で話しすぎたのか、痛い視線が大量に降り注ぐ。

「……真面目にやるか」

「………そうね、こうしてる間にも爽太が蹴られているようだし」

楓の言う通り、今の爽太はサッカーのボールになっていた。

「へい!シュート決めてやる!!」

それに呼応してサッカー部に入るであろう生徒がボール(爽太)が空中に上げられた。

「あ、あかん!あの状態で蹴り落とされたらひとたまりもないで!!」

「爽太!今行くわ!!」

楓が持ち前の跳躍力とナイフ使いのスキルの俊敏力を生かして爽太の所まで飛び上がる。

(あと少し、爽太!爽太!!)

楓の手が爽太の制服を掴んだ瞬間二人は光に包まれた。

「えっ!?何これ!?あれ!?ナイフが無い!?」

手に持っていたはずのナイフが無くなっていた。

「えっ!?ひゃあっ!?誰!?」

誰かが楓の手を握り、1つの呟きが耳に入った。

「………楓、お前の職業貸してもらうぞ」

「へっ!?爽太?爽太なの!?」

その言葉と同時に光は消え、楓が眩しそうに目を開くと、爽太が自分のナイフを持ちながら抱き抱える姿が目に入った。

「ふぇ!?た、高い!」

周りを見ると爽太は空中から降りる段階で驚きを隠せない。

「剱!楓を頼むぞ!」

「へっ?あ、わかった!!」

何が分からない状態だった剱は直ぐさま受け取る状態になった。

「楓、今降ろすからな。後は任せておけ」

「は、はい!」

いつもとは違う爽太に思わず素直になる。

「ふっ……剱、頼むぞ」

「任せとき!」

楓を剱に任せて大人数の生徒に立ち向かった。

「散々こけにしやがって………全員切り刻んでやる……ククク、ハハハハハ!!」

爽太の周りから恨みのオーラが立ち込めていた。

「………キャラ変わってない?」

「そやな……なんか菱西の性格写ってないか?」

「………あんなにねじ曲がってないわよ」

二人が爽太の姿を見て呆然としていると後ろでは……

「弟よ~!!お姉ちゃんがついてるぞ~!!」

「爽太お兄ちゃ~ん!がんばれ~!!」

二人とも手を振って爽太にエールを送っていた。

………まださっきのくだりが続いていたらしい。

そんなことはさておき、さっきそこに居た爽太は多生徒に対して楓顔負けの俊敏さを駆使して生徒達を圧倒する。

「な、なんだこいつ!!さっきとは別人だぞ!?」

生徒達がやられるていき、怯える。

しかし爽太はお構い無しに生徒を薙ぎ倒していく。

「オラオラぁぁぁ!!さっきまでの威勢はどぉしたぁぁ!!」

まさに今の爽太は別人格の様に荒れていた。

そして気づけばあと一人だけになった。

しかも相手は女子だ。

「お前が最後か………じゃあな」

「ひ、ひやぁぁぁ!!」

ナイフを振りかざした瞬間だった。

急に自分が何をしているのか分からなくなってきた。

「っ………!?」

さらには頭痛が走り出す。

「うぐっ……がぁぁぁ!!!」

爽太は痛みが走る頭を抱えてナイフを落とし、目の前にへたり込む女生徒を見た。

「うぐっ……逃げるん…だ………はや……く……!!」

爽太が睨むように女生徒に語りかける。

すると爽太の異変に気づいたのか楓が心配そうに近づいてきた。

「爽太!?どうしたの!?」

「だ、大丈夫……だ……か、楓も……その子を連れ……て……逃げ……ろ」

爽太にそう言われるがどう見ても無事ではない。

楓はそっと爽太の手を握った。

すると今まで何かを失っていたかの様に力が戻ってくる。

「へぁっ!?力が戻ってくる?」

そういえば爽太は楓にこう言っていた。

(お前の職業貸してもらうぞ)

この言葉が今になって理解が出来た。

爽太の職業は暇人、名前を訊いたらクズ職業だと思われるが……他人の職業やその人物に触れるだけでその職業の使い方などを暇な分その職業を使いこなせる職業……故に今の様にタイムリミットが来ると身体的な影響が来ることだ。

「か、え……で……」

職業が消えたのか、頭痛が治まり気絶してしまった。

「爽太?爽太!?そう……!!」

楓の声はうっすらと聞こえた程度だった。



次回、入学式当日④



よろしくお願いします!!

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