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…何故増加する、ハーレム達は(3)

 「な…、私が馬鹿だと! 貴様、私を怒らせたいのか」

 うわ、何か雑魚キャラっぽい台詞。冷静さにかけていて、何て言うか、アフライ先生って本当に大人なのだろうか、と疑問に思う。

 生徒会長さんは、アフライ先生に冷めた瞳を浮かべていた。

 まぁ、当たり前だよね。周りの生徒達だって、アフライ先生の外見で好意的な目向けてる人も少しは居るけど、大抵は呆れている。ルークに出会うまでのアフライ先生はいい教師だったみたいだけど…。恋愛は人を変えるっていうしね。ルークのせいで変わったんだろう。

 恋愛に夢中になりすぎて、周りが見えなくなってる姿は何だか、本当馬鹿みたいだ。というか、怒らせたいのかって、何様だよって話だよね。

 「……理解しました。貴君には理解力がないのですね?

 リルード、少し話を聞きたいのだ、すまないが、一時間目をサボってもらっても構わないか?」

 「…いいですよ」

 「なっ、ユウを何処に連れていくんだよ! まさかユウにも何か言う気じゃ…」

 きっとアフライ先生と話しても埒が明かないんだと思ったんだろうな、なんて思いながら頷いて、生徒会長さんとサボろうとしていたら、いきなりルークがわけのわからない事を言い出して、僕の腕をつかんだ。

 …強くつかまれて正直腕が痛い。そしてお前は何処の妄想野郎だ、とでも言ってやりたくなってくる。頭はいいはずなのに、ルークって馬鹿だ。悪気がないのはわかってるけど、そんな風に生徒会長さんを睨んで何をしてるんだ。

 「…ヴェーセトン。我の名にかけてリルードに危害は加えない。我はただリルードと話したいだけである。そして、リルードが痛そうにしてるじゃないか。その手を離すのが先だと我は思う」

 「あ、ごめん、ユウ!」

 生徒会長さんの言葉に、ルークはよくやく腕から手を離してくれた。

 「ルーク。大人しく待っててよ。僕は生徒会長さんと話してくるから。そして生徒会長さんは僕に危害加える気ないの、見ててわかるし。真面目に授業受けなよ。お前最近あんまり授業真面目に受けてないだろ?」

 というか、ハーレム陣達の影響で授業サボっていちゃついてる事もあるし。僕は真面目に授業受けてんのに、終わってからイチャイチャしながら帰ってくるという始末だからなぁ…。

 「……いや、でも」

 「いいから、真面目に受けな。お前が公爵家継がなきゃいけないんだから、折角学園に入らせてもらったんだし、精一杯やりなよ。アル様にがっかりされたくないだろ?」

 「…じゃあ、授業受ける」

 よし、とりあえずもっともらしい事を言って、ルークに真面目に授業を受けさせる、っていう事は実行できそうだ。これで、生徒会長さんとゆっくり喋れるはず。

 何だかルークが悲しそうな顔してるけど、そんなの放置だ。そんなルークの表情にマー先輩以外のハーレム陣がルークの望みを何で叶えないのよ! みたいに睨んで来てるが、無視だ。

 「生徒会長さん、行きましょう」

 「うむ。ネアラはどうする?」

 「あ、私は授業に行くのぉ」

 というわけで、僕と生徒会長さんとアフライ先生は教室を後にした。

 

 

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