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EVOLVE〜エヴォルヴ〜 Season9 ― 見えない影と、暴かれる真実 ―  作者: 柊梟環
EVOLVE〜エヴォルヴ〜 Season9 ― 見えない影と、暴かれる真実 ―
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第42章 ① 最終攻防《The Last Break》

■ 決着直後 —— 柊(しゅう)の“震え”と環の言葉



ぽかぽか邸の空気が、

戦いの終わりとともに急に静かになった。


柊(しゅう)はゆっくりと画面から視線を外し、

隣で見守っていた環(たまき)を見た。


次の瞬間——

柊(しゅう)は環(たまき)を強く抱きしめた。


まるで環(たまき)が、

今抱きしめていないと消えてしまいそうなほどに。


環(たまき)は驚いた。

柊(しゅう)の胸と腕が……震えていた。


「……柊……震えて……」


|柊の声は、

これまで聞いたことがないほど掠れていた。


「……怖かった……

 環を……失うと思ったら……

 怖くて……たまらなかった……」


環(たまき)は胸がぎゅっと締めつけられる。


そっと腕を回し、

柊(しゅう)の背中をやさしく包んだ。


「……柊も……怖かったんですね……」


柊(しゅう)は小さく、苦しそうに笑った。


「ああ……怖かった。

 でも……環が隣にいてくれたから……

 俺は……強くいられた。

 戻ってこられた……

 本当に……ありがとう、環。」


環(たまき)は柊(しゅう)の肩に顔を寄せ、

静かに目を閉じた。


「……柊……わたしも……ここにいます。

 ずっと……」


ふたりはしばらく

言葉もなく抱き合ったまま動かなかった。


まるで互いの温度を確かめるように。


ぽかぽか邸のリビングの入口から、

灯(あかり)がそっと手を胸に当て、ほっと息をつく。

結月(ゆづき)も涙をこぼしながら、小さく頷いた。


(……あの子たち……本当に……

 心の底から大切に想ってる……)


(……よかった……本当に……

 終わったんだ……)


静かな光に包まれたぽかぽか邸。

影の戦いの終わりを告げる、

ふたりの“確かな抱擁”だった。

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