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EVOLVE〜エヴォルヴ〜 Season9 ― 見えない影と、暴かれる真実 ―  作者: 柊梟環
EVOLVE〜エヴォルヴ〜 Season9 ― 見えない影と、暴かれる真実 ―
29/52

◆Interlude  影の会議(The Council of Shadows) ― ただの駒が崩れた夜 ―

暗い部屋。

窓もなく、光もない。

ただ、モニターの青白い光だけが、

そこにいる“何者か”の輪郭をぼんやりと浮かび上がらせていた。


机の上には、

波多野樹はたのいつき・補足済”

という文字が表示された。


椅子に座った人物は、

ゆっくりと指先で画面をなぞる。


「……やはり崩れたか。

 あの程度では、長くは持たぬ。」


声は男とも女ともつかない。

低く、静かで、

“失望”よりさらに冷たいものが含まれていた。


部屋の奥、別の声が続く。


「次の手駒をどうしますか?」


「必要ない。

 波多野は最初から“仕掛け”の一部にすぎない。

 あれは……アークシステムズを揺らすための石だ。」


薄闇の中、誰かが笑う。


「揺らしたどころか……

 あの3人+1(プラスワン)を本気にさせましたが?」


その言い方に、わずかに空気が冷たくなる。


そして、リーダーと思しき人物が答える。


「いいのだよ。

 本気にさせたかったのだから。

 あの“天才たち”が動けば、

 隠された傷口が開く。」


別の者が尋ねる。


「狙いは……凪陽翔なぎはるとか?如月柊きさらぎしゅうか?

 それとも……桐生蒼真きりゅうそうまか?」


短い沈黙。


「誰でもいい。

 どれか1つ崩れればいい。

 アークシステムズは“連鎖で落ちる”。

 そういう仕組みだ。」


最後の影が言った。


あかりという女も……想定外です。」


モニターの光が強くなり、

黒幕の目が冷たく光った。


「想定外は構わぬ。

 ただし——

 あの女は“鍵”だ。割るな。揺らせ。」


沈黙。


その瞬間、

映像が切り替わり、

アークシステムズの4人の写真が並ぶ。


如月柊きさらぎしゅう

凪陽翔なぎはると

三浦環みうらたまき

桐生蒼真きりゅうそうま


その上に、ひとつの言葉が浮かび上がる。


『ターゲット:アークシステムズ』


黒幕はゆっくりと指を滑らせながら言う。


「さあ……再開しよう。

 クロノスの“影”の本当のゲームを。」


モニターが黒く落ちる。


闇だけが残った。

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