2025振り返り読書感想文
「水田の小言を熟読するほど 一生ものの自炊力が身につく いちいちうるさい定番レシピ」を読んで
しめさば
今年僕が買った本のなかで、一番面白かったものをご紹介します。
この本は、解散してしまったお笑いコンビ「和牛」のボケ担当、水田さんが執筆されています。解散理由については残念ながら明かされていませんが、この本の中に少しだけヒントが隠されています。なんて言ったら、ゴシップ好きな方は食いつくかと思い、嘘を書いてしまいました。1ミリも触れられていません。
内容は上質なレシピ本です。なぜなら、通常省かれる、料理を上手に楽しむための前工程を、くまなく緻密に記載しているからです。台所の作業スペースを確保することや、事前に調理器具を用意しておくこと、そして何より、手を洗うこと。
手洗いコラム本、といっても過言ではありません。
各レシピのほとんどが「工程①手を洗う」で始まります。もういいよと思えるそのウザさが、だんだんとクセになります。そこには一言メモが添えられています。読めば思わずニヤリとしてしまう内容です。そこはお笑い芸人の凄さを思い知らされます。
タイトルにある通り、自炊に焦点を当てています。中でも僕が凄いと思ったのは、豚と小松菜と厚揚げの炒め物です。本当にちょっとした一品料理です。そこには「出来たての美味しさには敵わない」というコラムが続きます。食材のリッチさでも、手の込んだ作業量でもなく、出来たてであることがまず美味しいのだという、忘れがちな当たり前のことを僕に教えてくれました。それ以来、忙しいときには、このレシピに何度も救われました。
ほかにも、手軽なわりに存外な美味しさだったキノコスープや、敬遠しがちだけど自炊すると異様に美味しいコロッケなど、この本によって、もともと好きだった料理がさらに好きになりました。




