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Ημίθεος_ヘーミテオス_  作者: 五智噸虞
〜二章 新たな地 〜
21/39

第21話 戦技を増やしたい

第21話です。

「うーん。うーーーん。」

先日のあの事件を経て、私は止水の構えと同時に何かしら新技を開拓したいと思っている。

だけど!何も思いつかない!


今の所「ライトニングアクア」「ウォーターガン」そして先日教えてくださった「止水の構え」

今私が使える技はこれらだけ。しかも攻撃力があるのは「ウォーターガン」のみ。

何か強い新技を開拓しないと今後、ウォーターガンだけで戦うとなると結構厳しいと思った私は今こうして頭の中で新技を考えているというわけだ。


「ねえ、リオちゃん。なにかいい案ないかな?」

リオちゃんというのは、この目の前でドングリを食べている私の新しいペットだ。

数日この子と過ごして分かったことがあって、動物なのに人の言葉が他の動物より理解できるみたいだ。

とは言っても、決して人の言葉を発するわけじゃなくてあくまで理解できるだけ。


「・・・ってリオちゃんの説明をしてる場合じゃなーい!」

「うう・・・ダメだ。何も思いつかない。」


頭を両手で抱えて肘を机の上に置き、まるで絶望しているような体制をとる。

何かいい案はないかなぁ。

すると突然、私の後ろから声がした。


「アンタ。大丈夫か?」

声をかけてきたのは、髪がオールバックの銀髪の男の人だった。

声もその見た目通り(?)の高めの声。身長が私とほぼ同じなだけあって幼さはある方かな。


「あっ、はい。大丈夫です。すいません誤解を招く様なことしてて。」


「いや、謝んなくて大丈夫だ!アンタに何もなくて安心したぜ。」

「ところでなんだが、なんで頭なんか抱えてたんだ?」


「それが・・・」

私は事の事情を説明した。

話している最中に口を出すようなことはせず、最後まで聞いてくれた。


「つまりは、新技を開拓したいって事だな!」

「それじゃあ街のほうに行こうぜ!」


「街のほう?何故ですか?」


「ま、街のほうに行けば何かしらいいアイデアが転がってるってもんさ。」

「頭の中で考え続けるよりかは有意義だと思うし気分転換も兼ねてどうだ?」


「分かりました。行きましょう!」


「よし!そうと決まれば出発だ!」


そうして私たちは最低限のお金と道具を持って例の街へ足を運んだ。

ついでに街へ向かう最中に自己紹介も済ませた。


「俺の名か?俺はネロ。紆余曲折あって半ば強引に地元から追い出された人間だ。」


「私はエリシーと申しm・・・」


「敬語はやめてくれ。一応俺はアンタより先輩だが、大してアンタと経験値は変わんないからタメ口でいいぜ!」


「わ、分かり・・・分かった。」


そして街到着。

「私は取り敢えず、何かアイデアが転がっていないか探すことにする。」


「そうか。だが変な挙動はしない様にな。間違って通報されたら面倒なことになっちまうぞ!」

「一番手っ取り早いのは、蔵書屋だな」

「あそこだったら、古の知識とか色々載ってるかもしれねぇからおすすめだぞ。」

「それじゃあ俺は別の用事があるから、用事が済んだら自分で戻れよー」


「分かった!ありがとう!」

そうと決まれば早速その蔵書屋に行こうっと!


蔵書屋

「らっしゃーい」


うわぁ・・・!!すっごい!こんなに広々としててたくさん本がある!村では学校に置いてある本しか無かったから感動しちゃう!

って感動してる場合じゃなくて!本よ本!探さなきゃ!


その後私はこの国に伝わる歴史や人物の本を探した。すると私が求めていた一冊を見つけることができた。

“水の神脈の歴史と技一覧書“

私はお店の人に本を一定時間借りることにし、隣の広い公園のベンチに座ってその本を読み始めた。

昔からよく本を読むのが好きだったおかげで、文章の意味を即座に理解することができた。


「ふーん。なるほどね。試しにこの”ノストラバブル“っていうのをやってみよ!えっとやり方は・・・」

『人を包めるほど大きめの泡を作り出す。その泡に人間が入る前又は後に泡の中を毒素で充満させる」

『なおこの技の取得条件は”水“”毒“の神脈を有する者のみ。 開発者:3代目リップル国王』


「毒の神脈持ってないから無理ー。えっと他には、”雨露霜雪(うろそうせつ)“これ名前カッコいい!」

『相手の足下に水を張らせ、その後水柱を発生させる。紋章刻印された武器を所持している場合、使用者は水柱を操作可能になり拘束から殺傷力の高い攻撃として使うなど汎用背は高い。』

『なおこの技の取得条件は“水の神脈“を有する者。更に”紋章刻印された武器“を所持している場合は前述の内容を再現可能。 開発者:9代目リップル頂神』


「文章を見る限り、そんなに難しくはなさそうだけどなぁ。ちょっとメモして後でやってみようかな」


読んで調べてを繰り返しているとレンタル時間があっという間に来てしまい、私は元にあった場所へ戻し帰ろうとしたが、ある一つの本を見つけ私は立ち止まった。

「結構古めの本だ。タイトルは・・・」

(いしずえ)

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