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最弱種族のニューゲーム  作者: さくあ
8/39

どの城もだいたい警備はざる

~前回のあらすじ~

エイガッサについた2人は互いに別行動をとり

ショートはぼられそうなところを

がたいのいいオーガ族のコウマに助けられるの

だった。

コウマに連れられてショートはエイガッサ城へ

入った。



      ~エイガッサ城~

「入っちゃっていいのかよ?」


「大丈夫大丈夫!」

「今から俺達王様に会いに行くだけだからさ!」


「そこが一番問題なんだろ!?」


「大丈夫だって!」

「俺達は王様からのクエストを受けるために

 ここに忍び込んだんだから!」


「やっぱ忍び込んでんじゃん!」

「おかしいと思ったよ!」

「そこら中にいる城の警備兵を片っ端から

 腹パンで気絶させて行くんだから!」


「あれは王様からの試練だと俺は受け取った…」


「んなわけねぇじゃん!」

「そもそもなんで王様が俺達なんかにクエストを

 出すんだよ?」


「あぁ、言ってなかったな!」

「俺達が今から受けよとしてるのは傭兵専用の

 クエストだ」

「いろんな街や国の王様が週替わりに依頼を

 だし傭兵はそれをこなすってやつなんだ」


「その依頼の内容は?」


「アイテム納品からモンスター討伐まで難易度も

 内容もランダムだ!」

「王様が言うには…」

「これをこなしてこそ傭兵!」

「だってさ!」


「いや、しかし俺は傭兵じゃ…」


「おい!」

「着いたぜ王の間!」


ギシィィィィイ


        ~王の間~

「と、言うわけで北の山に住むドラゴンを

 倒してくれ」

「期待しているぞ」


「よしっ!」

「ショート行くぞ!」


「ちょっと待て!」

「おまえ傭兵専用って言ったよな?」

「明らかに傭兵じゃないのが何人もいるぞ?」


「あれは傭兵のプレイヤーに招待されたやつ」

「このゲーム○○専用って言ってもその職の奴に

 招待されれば誰でも受けられる」


「なるほど」

「スゲー納得した」


「それじゃあ行こうぜ!」

「周りの奴らは全員出発したみたいだし!」



        ~東の大地~

「あれかな?」

「王様が言ってた北の山ってのは…」


「あれだな!」

「てか、あれしか周りに山がねぇけどな!」


「そーいえば俺達王様の話途中というか最後の

 部分しか聞けてなかったけど」

「どういう理由でドラゴンなんか討伐しなきゃ

 いけないんだ?」


「しらね」

「街が襲われたとかじゃない?」


「まぁ、そんなもんか…」


「もうすぐ山に着くぞ!」

「覚悟はいいな!?」


「もちろん!」



       ~エイガ山洞窟~

「いかにもって感じの洞窟だな」


「そうだな」

「もう武器を構えておこうぜ」


ショートは背中からエイガ鉄剣を抜き、

コウマは両腰からオーガブレードを抜いた。


「二刀流できるんだなこのゲーム」


「あぁ、片手剣なら誰でも二刀流できるぜ!」

「だけど大剣や両手剣を二刀流できるのは

 オーガ族だけのの特権だ」

「二刀流にすると剣の熟練度経験値が

 1.5倍になるから気が向いたらやってみな」


「あぁ、わかった」

「この目の前のドラゴンを倒した後やってみる」


グオオオオォォォッ!


ドラゴンの尻尾がムチのようにしなる。


ブッン


しかし尻尾攻撃は2人の頭上を通り洞窟天井へと

あたった。


「どうしたこいつ?」

「様子がおかしいぞ?」


「ノーコンのバカAIなんじゃね?」


ゴロゴロ…


「えっ?」


ドドドォォッン


帰り道をふさがれた。


「ノーコンでもバカAIでもないようだ」


「デスマッチってやつだな!」

「行くぞ!」

「俺は正面で攻撃対象になるからそのうちに

 おまえは後ろに回り込め!」


「わかった!」


コウマは正面切って突撃、二刀大剣の大振りを

繰り出した。


グガァァァッ


「なんだ?」

「今の攻撃避けられるつもりで振ったのに逆に

 自ら食らいに来やがった!」

「マゾかこいつ!?」


「そんなわけねーだろ!」

「攻撃できるんだったら今のうちに削ってくれ

 今の俺じゃコウマほど火力は出せない!」


「わかった!」

「もう一発食らえ!」


グガァァァァッ


«フレイア»


ガァァァァッ


«鬼衝波»


グアァァァァァッ


ドスッドス…


「おい!」

「こいつ弱ってるぞ!?」


「それっていいことだろ?」


「違う」

「もとから弱ってるんだ!」

「ろくに最初以外はまったく攻撃してこないし

 こっちの攻撃も避けようとしない…」

「何かあるかも!」


「わかった!」

「倒れてる今のうちに探してみよう!」


2人は出口と逆方向の洞窟の奥に進んでいった。


「行き止まりだ…」

「ここまで何も無かったな…」


「でも、ここ少し広いよ?」

「天井は抜けてて空がみえるし」


「少し探してみるか」

「って、んん!?」


突然コウマの兜が宙に浮く。


「どうした?」


「いきなり兜が取られた!」

「って?」

「ショート洞窟内なにか飛んでねぇか?」


「ん?」

「たしかに…」

「黒いのが飛んでる気がする…」


「あの形もしかして…」


クォォォォオ!


「やっぱりそーだ!」

「あのドラゴンの小さいバージョンだ!」


「しかも5匹くらいいるよ!?」


「もしかして…」

「あいつが弱ってた理由ってコイツらか?」

「かなり小さいから生まれたばかり…」

「しかもやんちゃっぽいし…」


「あのドラゴンかなり苦労してたんだな…」


「あぁ…」


ドスッ…ドスッ…


「おまえ!」


グルル…


「ごめん…」

「苦労に苦労を重ねさせちゃって…」


グォォ…


「俺達はもう何もしないよ…」

「だからさ、ここから出してくんない?」


ブンブン


「えっ?」

「ダメなの!?」


「たぶん条件を付けなきゃダメなんじゃない?」


「条件かぁ…」

「俺の推測があってればコイツが街を襲うのは

 食糧のためだと考えられるから…」

「わかった!」

「毎日ここに食べ物を持ってきてやる!」

「それてどうだ!?」


グガァ!


「それでいいみたいだな」


ドラゴンは2人を背中に乗せ飛び立った。


        ~東の大地~

「ここまでありがとな!」

「メシは明日持ってきてやるから!」

「それじゃ~な!」


ドラゴンは飛び立って行った。


「おい」

「おまえら」

「たしか王の依頼受けてたよなぁ?」

「どうしてこんなところで立ち止まってんだ?」


王の間にいたプレイヤーが全員集まっていた。


「あぁ、その話しね…」


「その依頼俺達2人…」


『放棄したから!』


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