作中に登場するアイテム、術、技、etc.
※作中で既出のものだけを記載。話の展開と共に更新されます。
⭕道具
・仙活湯…二怪霊神仙の術により回復力を上昇させる効果を持った水。小瓶(100ml)を1瓶飲むと回復力が10倍になる。ただし効果は10時間であり、また2瓶以降は瓶数×10の割合になる(2瓶なら20倍、3瓶なら30倍)。
ステータス上では、通常の生物の回復力を1としている。また、回復力が100以上の状態であればどんな大怪我であっても塞がらずに治癒し続ける(霊力剥離症の部位や、絶命後は例外)
・緊箍蛇…ウロボロスの手枷とも呼ばれ、怪霊力を主食とする怪霊獣の一種。糧になる対象を見つけるとその身体に絡みつき半永久的に離れない。最大100までの怪霊力を一度に喰らい、喰らった怪霊力に比例して硬度を増す特性を持っており、怪霊術を用いる程の知能は持たないため、怪霊術師の犯罪者を拘束する枷として用いられる。ただし、100を超える怪霊力を受けると喰いきれず破裂する。
・首切れ馬…怪霊力を与えると一定時間活動する馬型の傀儡。魂も感情も持たないため、正しい指示をすれば必ず意図通りに動く。下級の怪霊獣の間で娯楽として流通している。
・鈍器…ダメージを15~25倍する。
・刃物…ダメージを100~150倍する。
⭕ダメージ計算
ダメージ=力(kg)÷耐久度
ダメージ毎の損害
・1~3…一般人の軽いパンチ程度。
・4~6…一般人のパンチをまともに受けた程度。
・7~8…痣や擦り傷。
・9~13…受けた部位全体の皮膚が剥がれる、破れる。
・14~25…損傷が皮膚から脂肪、筋肉に渡り、骨にヒビが入る
・26~45…骨折。
・46~70…粉砕骨折。
・71~100…肉が溶解し、命中部位が崩れる。
・101~150…命中部位が崩壊し、身体から引き千切られる。
・151~…貫通。肉体が消失する。
・2000~…命中箇所周辺が霊力剥離症になる(肉体が霊力を宿すことができなくなり、局所的に自己修復力の欠如と腐食を起こす)。
⭕怪霊術
…魂が肉体を器として所持するエネルギーが霊力である。この霊力を生命活動以外を目的とした出力型エネルギーとしたものを怪霊力と呼び、怪霊力を用いて様々な超常的行為を行う術を怪霊術と呼ぶ。怪霊術は大きく、我霊術、変霊術、操霊術、発霊術の4つに分けられる。
1.我霊術…自身の霊力をそのまま放出、または利用する。応用の仕方によっては肉体治癒も可能であるが膨大な霊力と術者のセンスが必要なため使い手は限られる。また攻撃手段としては潜在的な霊力量に依存するため、人間は補助的な術として用いる。
・我霊閃…溜め込んだ怪霊力を全身から一気に放ち範囲攻撃を行う。全身からの放出により威力が拡散されるため、怪霊力1あたり1000/1296の威力。よって攻撃手段にはなり得ないが、大気中に充満した弱い怪霊力を打ち消すことはできる。怪霊術の中でも最も初歩的な術。
・我霊射…我霊閃の放出箇所を一点に絞ることで中距離のビーム攻撃へと昇華した術。怪霊力1あたり威力1000、初速500m/sと強力ではあるが、そのダメージはそのまま自分に返ってくる上、光線自体は1m進む毎に威力1000、速度500m/sずつ減少していくというリスクの多い術でもある。そのため使用者は、『相手より格段に耐久度が高い』もしくは『ダメージを負っても構わない』という条件がなければならない。また、命中した対象はこの我霊射に込もった怪霊力と同量ほど霊力を削られる。
2.変霊術…怪霊力に性質を付与するか、波長を変化させることで単なる攻撃手段とは異なる作用を生み出す術。
・読霊…知覚能力を付与した怪霊力を体外に展開することにより、周囲の物体の質感、動き、所有霊力などを知ることができる。ただし他の怪霊力が邪魔をした場合は弾かれてしまう。怪霊力1に対して全方位10mまで有効。
・収霊…体外に触れる怪霊力の波長を自分と同様のものに変え、自身の怪霊力として取り込む。ただしあくまでも怪霊力しか取り込めないため、霊力が回復するわけではない。肉体外の怪霊力の波長を変える量には限界があるため、1秒に取り込める怪霊力の最大は100程度である。
・吸霊…予め相手の波長に合わせた怪霊力を有しておき、相手に『自身の怪霊力の波長を変化させる』指示を怪霊力で送り込むことで使用者の波長に合わせた怪霊力を用意させる。その上で対象に触れることで、相手が持つ怪霊力を一気に取り込むことができる。ただし、使用者の怪霊領域の限界までしか取り込むことはできない。
・与霊…吸霊の『相手に領域内の怪霊力の波長を変換させる命令を送り自分がそれを吸い取る』という発想を逆転し、『先に自分が相手に合わせた波長の怪霊力を用意し、それを吸い取るように此方から命令を送る』ようにしたもの。ただし相手に収霊・吸霊の極意があれば此方から指示を送る必要がないため、その場合は術というレベルにはならずただ怪霊力を渡す動作だけとなる。
与霊のための指示伝達は対象者が術の発動や別の目的で怪霊領域を利用しようとすると解除されるため、状況としては後者が望ましい。
・幻弄…相手にイメージを送り込み幻覚を見せる術。相手の波長に合わせた怪霊力を読霊の要領で薄く張り巡らせることで発動できる。怪霊力1に対して全方位10mまで有効。
・洗脳変化…相手に自分の姿を誤認させる暗示を送り込む術。認識を操作するため、細かい言動や声質などは相手の頭の中で勝手に変換される。ただし相手の波長に合わせた怪霊力を送るという発動方法のため、一度に複数人に暗示を掛けることはできない。また幻弄と同じく距離に従って必要な怪霊力が増える。
・具象変化…『自身の肉体を変化させる』という能力は種族差・個体差はあれど全ての生き物が有している。これを怪霊力による指示を自身に送ることによって自分で制御し、姿を変えるという術。指示を自分に送るだけなため、波長の変更も要らず、基本的には怪霊力1だけで発動可能。術の解除は任意で行えるため怪霊力は不要。ただし、生命維持に重要な器官等の形を崩してしまうと最悪元に戻せず死に至る場合がある(脳髄、眼球なども)。それらの部位は形を変えずに大きさだけ変える、配置をずらすなど、術発動の際に無意識下で調整が入っている。
・仙攻丹…怪霊力を肉体へエネルギーとして供給し、瞬間的に力・耐久度・感覚・回復力を強化する術。効果は一回の使用につき一秒間持続する。肉体に本来の性能を上回った働きを強いるため負担は激しいが、回復力の上昇と脳神経の活性化のため本人はその苦痛を自覚できず、知らず知らず己の肉体を破壊していく。
怪霊力1あたり以下の分量で能力が加算される。
握力20kg
パンチ力50kg
キック力100kg
耐久度5
走力10m/s
回復力1.5倍
3.操霊術…自然に存在する非生命的な物体(火や風、水など…)を、波長を同じくした怪霊力で命令を送り込むことで操ることができる。元々は変霊術の一種であったが使用法の幅の広さと特殊性のため独立した。怪霊力1につき、距離が1mのものを操れる。対象に到達した怪霊力量によって力を付与でき、怪霊力1につき速度は1m/s、パワーは10kgとなる。なお、二者が同一の物体をそれぞれ操ろうとした場合、より多く怪霊力を送った側の指示に従うこととなる。
4.発霊術…波長を変更した怪霊力を具象化することによって物体を生成する術。ただしこれは単体ではあまり意味を為さず、操霊術と兼用する必要がある。また消費霊力も多大なため、欲しい物が周囲に無い場合にのみ利用するものとされる。怪霊力1につき体積1立法センチメートルのものを発生できる。
5.封印術…変霊術の究極形とも呼べ、限られた一部の術者にしか到達できない。自らの霊力を封印対象者に合わせた怪霊力に変化させ、相手の怪霊領域に鍵を掛けることで封印は完了する。
・ケージ…送り込んだ怪霊力で対象の怪霊領域に鍵を掛ける。対象は送り込まれたのと同量の怪霊力を怪霊領域に込めることで封印を解くことが出来る。自分の領域以上の怪霊力量でケージを掛けられた場合、封印を解くことは基本できない。
・カリバン…アモルの発案した究極の封印術であり、本人はその術の危険性と絶大な効力から悪用を恐れて誰にも詳細を語らなかった。発動方法は未だ謎に包まれているが、その発動とともに術者は消え、対象者は術者が取り決めた『資格』を果たさない限り封印を解くことはできないということだけは確かである。
6.特殊な術(四怪霊術の組み合わせで完成する術)
・霊玉操…体外に展開した怪霊力を操霊の要領で操り凝縮した玉を飛ばす。玉が対象に衝突した瞬間に爆破指示を送ることで我霊射と同等の威力を持つ攻撃手段となる。ただし玉を作るには怪霊力の展開を維持しながら操霊を行う必要があり、単に二つの術を併用するという以上の難易度を誇る。熟練者でも五秒の集中時間が必要となり、使用するには相手の隙を上手くつかなければならない。
・瞬間移動…一瞬の内に遠くまで移動する術。その原理はリーラハールス以外に知る由は無い。
⭕応用技(術の組み合わせや使い方を呼称するもの)
・連鎖我霊閃…ヴィス考案。読霊、洗脳変化、幻弄のような怪霊力を展開するタイプの術に対抗する技。我霊閃を区切りなく連続で発動することで相手の展開する怪霊力を消し去り、無効化する力業。効果はあるのだが、移動しながらの場合は相手がまだ怪霊力を展開している範囲に飛び込んでしまわないようにある程度の力を消費する必要があるため、霊力を無駄遣いしてしまうという大きな欠点がある。また相手がそれらの術を使っていない時まで我霊閃を続けていては、牽制の意味合いはあるが、はっきり言って無駄しかない。
・我霊射ブーストスピアーズキック…ルナが即席で作ったデタラメな技。両手から威力を拡散させた我霊射を放つことで得た推進力に操霊の心依作用を足すことで高速移動の舵を取り、槍へと具象変化した足で蹴り、刺突する。
見た目は派手だが、怪霊力を使いすぎる上に結局は身体能力に威力が依存するためルナが使っても大した攻撃にはならない。決定打にするには推進力である我霊射の威力を上げる他無いが、そうすると両腕が酷く損傷してしまい、また片手でやってもバランスが崩れて技が成り立たなくなる。更に言えば、十分な推進力を得るに足る頑丈な肉体を所持しているなら初めから我霊射や格闘攻撃で勝負を決めた方が確実である。
そして最大の欠点として、地上戦の要となる『足』が槍という不安定な形状になることが挙げられる。発想自体はユニークなのだが、実戦経験に乏しいルナの発案ともあり完全な悪手である。
・我霊射外し…怪霊力が同じ波長のものに吸い寄せられるという特性(操霊もこの特性によって利用される)を利用し、相手の波長に合わせた怪霊力を他所に放つことで向かってくる我霊射の軌道を逸らせる技。
・誘導我霊射…原理そのものは我霊射外しと同様であり、相手の波長に合わせた怪霊力を用いることで相手の身体に引き寄せられる性質の我霊射を放つというもの。収霊、吸霊の極意のある相手には怪霊力を吸収される可能性があるため使用には注意が必要。
・寄り競る光…読霊と操霊を絶え間無く繰り返して実際の怪霊領域以上の威力を持った霊玉操を作る技。ただし一秒に十回のペースが限度。
・悪魔の牙…操霊で地面から飛び出した触手や槍などを具象変化によって攻撃性の高い姿に変え、敵の注意を引き惑わす技。具象変化を遅効化することによる可変タイプも存在する。
・小迫り女…走りながら足裏に接した床などのものを操霊で操り、一歩毎に自らを押し出すことによって加速を繰り返す技。理屈は単純だが、高いバランス感覚やタイミングを要し、また加速や地形の変化に対応できるように読霊を併用する必要があるため、少なくとも二つの術を同時に利用する技術が必要となる。
・命を掠め取れ…霊玉操を単純な操霊として運用した場合素早い敵に命中し辛いため、玉を手に持った状態で接近し、押しつけて離れてから爆破指示を送り込む形とした運用方法。玉の形状維持にしか操霊を用いないため毎秒一の怪霊力で運用できるというメリットがあるが、自ら敵に接近しなければならないデメリットもある。
・瞬仙攻…通常1秒間効果が持続する仙攻丹を0.1秒に短縮し、その分効力を10倍に跳ね上げる技。より少ない怪霊力で大きな瞬発力を得ることができるが、使いどころを誤り易く無駄撃ちになりがちである。