魔法使いの俺。勇者によって魔王討伐直後にクビ宣言されたが、頭にきたので禁呪に手を出し人生やり直して、魔王の代わりに勇者パーティを大封印する。
俺の目の前には勇者によって、何度も首を斬られる少女(魔王)と俺(魔法使い)を含む勇者パーティが対峙している。
俺がどれだけ止めてやれといっても、勇者はぬいぐるみをもった小さな魔王の首を斬る。
そして、俺の無能さを理由に魔王討伐直後に俺にクビを宣告する。
俺がスキルをどれだけ犠牲にして、こいつらを助けたと思っているんだ……。
勇者の周りには、俺の幼馴染の少女二人が勇者にまとわりつくようにベタベタとくっついていた。
そして、「「無能、クズ、役立たず」」等の罵声を勇者と共に俺に浴びせてくる展開が今までの流れだ。
そして、この流れを俺は知っている。
俺は、この瞬間を見る為に禁呪に手を出し、転生をしたのだ。
この瞬間をまっていた……!!
コイツらクズを助ける為の魔法を捨てるべく、賽の河原の石積みの如くトライアンドエラーの繰り返しを続け。
ようやく、このクズ共にふさわしい場所を用意できるようになった。
俺は二つの禁呪に手を染めた、一つは[転生魔法]、二つ目は[大封印]だ……。
[転生魔法]は、EXスキルに似たようなスキルを持っていたため、覚えるのは容易かった。
しかし、それだけでは決めてにかけると思い、もう一つの禁呪に手を出した。
二つの禁呪に手を出した私は、全身に魔法による紋様が残っており、転生後は顔に白い仮面をかぶり表情を隠している。
俺と魔王との戦闘が始まり魔王の少女と対峙したとき、すぐに勝敗が決まった。
全ては、俺のEXスキル1[ダイアリー]、EXスキル2[タイムリープ]によって結果が解っていたためだ。
勇者の出番が来る前に、俺一人で魔王と決着をつけた。
魔王はすでに地に伏せていたため、魔王に背を向ける形で勇者と対峙した。
ニヤニヤと嫌な表情をする勇者が剣を持って、魔王にとどめを刺そうと、俺に近づいてくる。
俺は、「こんな小さな少女に手をかけるな」と、勇者に注意をする。
そう、一度転生しても、幾度と、[タイムリープ]を繰り返してもコイツラのクズさは変わらない。
勇者は、俺に対して斬りかかってきた。
これも、すでに読みきっているので躱すのは容易だ。
勇者が振るった剣が空を斬る……。
「魔法使い如きが、俺様に指図してんじゃねぇ!!
お前は、魔王にやられたことにしといてやる。
名誉の戦死ってことで、魔王と一緒に仲良く死にな……」
「アンタなんか目障りなのよ」「あなたのご両親には、魔王と勇敢に戦ったと伝えてあげるわ」
そんな感じに、勇者パーティが俺の敵に回った。
普段は基礎魔法しか使わない私が、この場で初めて上級魔法を使用する。
「重なる、空の重さよ全ての物を押さえつけよ!![グラビティボム]」
私の周りに重力魔法による移動不可をかけた。
勇者パーティは私が、上級魔法を使える事を知らず動揺していた。
「なんでだ、お前は上級魔法を使えないハズじゃ。
基礎魔法だけの雑魚魔法使いじゃなかったのか!!」と、勇者が罵ってきた。
「いつ、俺が使えないと言った? 俺には、使う必要がなかったから使わなかっただけだ」
俺にはEXスキルがあるんだ、上級魔法を使わずともどうにでもなる……ただ、それだけだ。
さて、無駄話をしすぎて魔法が切れると、コイツラは俺に襲いかかってくるのはわかっている、この状態を理解した俺は禁呪を放つ覚悟を持った。
「肉体に示す魔の紋様、我が右手を贄に禁呪を完成せよ。
邪悪な存在全てを封じよ、[大封印]」
この日から、魔王と勇者パーティは俺を含め消息不明となった……。