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白樺の林を抜けると、そこは【異世界】でした。
・・・・・・・。
『なんじゃ、こりゃ~!!』
『萌子ちゃん、女の子なんだから言葉遣いに気を付けようよ。』
『ジローさん、これはドッキリですか?
映画のセットだとか?
イヤ、やっぱり夢落ちですね!』
『全部ハズレ~。
萌子ちゃん、痛いから俺のほっぺたつねらないでね。』
『だって、私達高い場所に突然現れたみたいだし、ケモミミやら尾っぽやらつけたモフモフコスプレーヤーさんが多数歩いているし!!
どうなっているの~?』
『こっちに下りる階段があるんだ。』
えっ?階段?
いやイヤ、いや、階段なんて見えませんってば!!
私の手を引っ張らないで~!
見えない階段なんて下りるの 無理ですってば!
腰抜かしても良いですか?