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『モエー、料理長のパラルだよ。
パラル、モエーが味噌スープを作りたいんだって。
協力してあげて。』
『ミソスープ?
どうやって作るんです?』
パラル料理長はちょっと小太りのおじさんだ。
優しそうな人で良かった。
『えーと、そこの鍋使っても良いですか?
お水を7分目位まで入れて、この、昆布を入れて温めたいんですけど。
コンロ、どうやって使うんですか?』
『スイッチはここですよ。』
スイッチを押して、つまみを左右にスライドさせて火力を調整するみたいだ。
田舎のおばあちゃん家のコンロってこんな感じだったなぁ。
昆布は水につけて置いておきたいところだけど、すぐ作りたいから火にかけてしまう。
沸騰する前に取り出し、火を止め、味噌をとき入れた。
『パラルさん、そこのネギもらっても良いですか?』
『ああ。どれでも適当に使ってくれ。』
今回は出汁の旨味と味噌の風味を楽しみたいので、ネギを刻んだのだけ入れる。
味見をして、気持ちが癒されるのがわかった。
やっぱり、シンプルだけど美味しい。
さあ、器に注いでしっかり堪能しよう!
『これで終わりなのか?
ネギしか入ってないぞ。
カニとかエビとか入れた方が旨いと思うぞ。』
パラルさんが心配そうだ。
『とにかく飲んでみて下さい。』
ネギだけなんて、とブツブツ言いながら味噌汁を一口。
そして目をかっ開いて無言で飲み干した。
『な、何だ、この旨味は!!!』
異世界に味噌汁が伝来した瞬間だった。




