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第089話 どういう事なの?

 振り返ってそこに居た女性のその姿を目にし、ボクは小さな声で呟いた。


「まさか…生、ミール?」


 獣人でなくとも十分に聴きとれるレベルのボクの呟きに反応した目の前の女性(ミールらしき人物)は、少しだけ驚いた様子だが、すぐにその表情に警戒の色が浮かぶ。

 

「貴方、私の事を知っているのですか?」


 その返答に、目の前の女性があのWEB小説の登場人物であるミールだという事を、ボクは確信する。


「知っていると、言えるかな?(あのWEB小説が本当に事実通りならば、だけど)」


 まるで視線で威嚇されているような感覚になっているボクは、少しタジタジになりながらも、そう答える。


「なぜ疑問形で答えるのですか?」


「……」


 果たして素直に話していいものなのだろうかと悩み、少しの間沈黙が続く。

 ミールはその間ずっとボクの方を睨んでいた。


 そのまま10秒、20秒と時は過ぎ、視線に耐え兼ねたボクはあの事(・・・)を話す事にした。


 どうせ目の前に居るミールを含め、ナツキという人物の嫁にあたる女性は運命神モイラの事やナツキの過去の事を知っているのだ。

 だったらボクもナツキと同じ世界の出身だと話しても問題はないだろう。


 そもそも、その事を離してはいけないというのなら、運命神モイラはボクをココに送る前に注意をするはず。


 ってなわけで話してしまおうと思ったその瞬間、遠くから「ミール姉さま~」という声が聞こえて来た。

 声のする方へと視線を向けると、こちらに向けて駆けてくる、金髪でロングヘアな、小柄な女の子の姿があった。


「(あれはもしかして…ミリーエル王女?)」


 程なくして近くまでやって来たミリーエル王女?は、ミールの耳元でボソボソと何かを囁き始め、次の瞬間、何か驚くような事を聞かされたのか、ミール瞳が大きく開く。


 ミリーエル王女?は一体何をミールに伝えただろうか?


 そんな事を思っていると、突如ミールが咳払いをし、ボクへと視線を向ける。


「貴方の名前、ユウキ、で間違いはないでしょうか?」


 名乗った覚えがないのに、何故かボクの名前を口にした事実に驚きながらも、その質問に「はい」と答えた。


「間違えないようね」


 そう言うと、ミールは天を仰ぎながら「まさか本当に…」と呟いた後、再びボクの方を見て「先程はすみませんでした」と謝罪してきた。


 これは…どういう事?

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