第078話 嫌な予感が…
光が収まると、手には今まで使っていたシンプルな両刃の剣ではなく、手元に護拳のあり、少しばかり反りの入った片刃の細剣になっていた。
所謂、サーベルと呼ばれる剣だ。
とりあえず性能がどれほどのものか、鑑定してみる事に。
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[心具]剣LV2
ブラッドソード
切れ味:D
特殊効果:斬った相手の出血量を増幅させる。
次の進化に必要な魔石
ハイリザードの魔石:1個
オーガの魔石:1個
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名前が少し強そうなものになっている。
そして切れ味もランクが上がったようだ。
どれくらい切れ味が良くなったのかは、近い内に試す事にしよう。
さて、そんな事よりも今はもっと注目すべき点がある。
そう、特殊効果だ。
「特殊効果が付いただけで、かなり強くなった気がする。まぁ、切れ味がEからDになってる時点で強くなったのは間違いないようだけど」
「因みに切れ味[D]というのは、ドラゴンに傷を付けれるレベルですよ」
女神ラケシスが口にした補足に、ボクは目を見開き「おぉ!!」と驚きと喜びの入り混じったような声を上げる。
ドラゴンと言えば堅い鱗に覆われているイメージがあるが、そんな相手に傷を付けれるレベルへと成長したのが本当に嬉しい。
これならクラドの街周辺の魔物で、斬れるかどうかなんて心配する必要はないだろう。
そんな事を思いながらも成長した心具を眺めていると、女神ラケシスが「ですが」と口にし、ボクは顔を上げる。
「武器の成長も大事ですが、一番大事なのは自身の成長ですので、いくら武器が強くなったからといって慢心しないように気を付けてくださいね」
「はい」
「さて、無事に心具の成長も終えた事ですし、それにそろそろあちらの世界も朝を迎えそうなのでお送りしますね」
そう言うと女神ラケシスの前に、先程も見た黒いパネルが再び現れ、そのパネルを操作し始めた。
その光景を見ているボクは、ふと思う。
初めてここに来た時、ルヴィアートに送ってもらう際にはあんなパネルを使って操作はしてなかったはずだけどな?と。
そしてそう思った瞬間、妙に嫌な予感がしてきた。
何故こんなにも嫌な予感がするのだろうか?と不思議に思っていると、パネルでの操作を終えた様子の女神ラケシスはボクに向かい「それではまたお会いしましょう」と言い、黒いパネルに触れると、ボクの身体は光に包まれ、その眩しさに目を閉じた。
その直後、前回ルヴィアートに送ってもらう時には無かったはずの浮遊感を感じると同時にボクの意識は遠のいていく。
そして次に目覚めた時、ボクは先ほどの嫌な予感は、これの事だったのかと知る事となる。
次回はこの78話の女神ラケシス側の視点予定。
補足ほそく~




