第007話 いざ進め!あの街を目指して
あまり書く時間が取れず、1話が短めという状況が続いております。
申し訳ない!
年明け後はもう少し増え…るといいな!
暫くの間、周囲にあるものを収納の腕輪へと出し入れし、その性能チェック続けていた。
その結果、収納の腕輪に入れる事の出来るのは、生きている物以外であれば収納可能という事だった。
異世界ものに登場するアイテムボックスには、確かにそういった条件設定はよくある事なので、これは予想通りだった。
収納上限についてだが、こちらはよく分からない。
と言うのも、実験で周辺にあった小さな岩や倒木等を収納してみたが、それらはいくらでも収納することが出来た。
そして気づけば辺りから岩と倒木が無くなっていたので、そこで実験は終了である。
そんな訳で、何れは分かるだろうと結論付け、とりあえず収納したものは全て取り出し、その辺へと捨てて置いた。
収納の腕輪の実験を終え、次は心具について色々と試して行こう。
そう思ったのが、これ以上ここに居たら夜までに山から下りれなさそうだし、街に着いてからにするとしよう。
そう決めたボクは、あの遠くに見えるあの街を目指して下山すべく、まずは降りられそうな場所を探し始めた。
まずは正面、つまり街のある方面を確認。
…うん、無理だなこれは。
そこにあったのは断崖であり、到底降りられそうも無い。
次にクラドに向かって左手側…こちらも断崖で無理。
ならば反対の右手側!
…oh
こちらも断崖。
そして最後に残ったクラドの街とは反対側。
祈る気持ちで見てみると、こちらは岩肌で少し急な斜面になっているのだが、頑張れば下山出来そうだった。
「このルートしか、なさそうだな。」
元々運動神経には自信があり、更にこの身体が獣人になった事で、より身軽に動けるようになっている。
だからきっと大丈夫!と自分に言い聞かせ、ボクは岩場を慎重に進み始めた。
それから暫くの間、時々休憩しつつも岩場を降りて続け、漸く人が利用しているであろう山道に出れた。
左右に続く地面には、自転車のタイヤよりも少し幅の広い位の車輪の跡が幾つか見える。
「とりあえず、一安心だな。さて、確かクラドがあっちのはずだから、このまま下る道を進めば辿り着けるはずだよな」
そんな独り言を口にし、ボクは左手側に続く下り坂を進み始めた。
太陽はそれなりに傾いており、その位置からみて、現在の時刻は大体3時位だろう。
今、ボクはこの山のどの辺りまで下りてきているのかは分からないが、こうして足場がしっかりとした道に出れたおかげで、多少移動スピードを上げる事が出来そうだ。
これならきっと、夜までには街に到着出来るだろう。
そう考えたボクは、クラドを目指しマラソン選手並の速度で走り始めた。
それから暫く走り続けた頃、ボクはふと思う。
この世界にきてからというもの、未だにモンスター、もしくは魔物に遭遇しないのだが、この世界ではエンカウント率は低めなのだろうか?と。
まだこの世界に来て1日目なので、実際どうなのかは分からないが、いつ遭遇するかは分からないので、油断だけはしないようにしなければ!