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第068話 昨夜はお楽しみでしたね


 ボクが目覚めた少し後、ルーリアの身体がもぞもぞと動き始め、そして閉じられていた瞳がゆっくりと開かれた。


「お、おはようルーリア」

 

「っ!!」


 ボクの挨拶に、ルーリアの身体がビクッと大きく反応し、ルーリアは布団の中に顔を隠してしまう。

 積極的だった昨夜とはえらい違いだ。

 

 そんな風に思っていると、ルーリアは布団から少しだけ顔を出し「お、おはようございます」と挨拶を返してくれたのだが、それから暫くの間、気まずい雰囲気が続き、沈黙の時が過ぎていく。


 如何したものかと悩んでいると、グゥ~という音が聞こえて来た。

 因みに音の発生源はボクのお腹だ。


「朝食、食べに行こうか」


「そ、そうだね。…えっと、少しだけあっちを向いてもらってもいいかな?」


 恥ずかしがりながらそう言われ、ボクはすぐにルーリアに背を向けた。


 背後から聞こえてくる音を気にしながら少しの間じっと待ち、ルーリアが着替え終わったところで、今度はボクが着替え始めた。


 着替えも終わり、一緒に部屋を出て1階へと降りると、受付に座っていたミラノと目が合うなり、その表情はニヤニヤし始めた。

 その表情を見た瞬間、何かすごく嫌な予感が頭を過る。

 

「うちの壁、それほど薄くはないけど、もう少し静かにしないだめよ~?」


「「!!」」


 ミラノの言葉に、心当たりのあるボク達は身体がビクッとなる。


「ダメとは言わないけど、程々にね~」


 更なる追い打ちの一言に、ボク達二人は顔から火が出そうな程になる。

 すごく居たたまれない気持ちのボクは、小さく「はい」と答えるなりルーリアの手を取り、速足で食堂へと逃げ込んだ。


 そうして始まった朝食タイムだが、食べている間ボク達の会話は一切無い。


 この状況、いつまで続くんだろ…


 そんな風に思いながらも、どうにか打開策を考えるのだが、結局ソレも見つからぬまま朝食タイムは終了となり、ボク達は席を立ち、食堂を後にする。

 受付前へと戻ると、そこにはもうミラノの姿は無く、代わりにミラノによく似たおばさん、つまりミラノの母親が座っていた。


「(確か、名前はマレサだったかな?)」


 以前に食堂で顔を合わせた時に自己紹介してもらった時に聞いたその名前を思い出しながら、ボクはマレサにこれから出かける事を伝え部屋の鍵を預けた。

 そうして宿を後にしたボク達は、とりあえず冒険者ギルドへと向かう。


 今日は昨日結局見つける事が出来なかったゴブリンを見つけ、ルーリアが戦えるのかどうかを見る予定であり、出来ればそのついでに達成できそうな依頼を受けておきたい。


 ギルドに到着するなり、ボク達は早速良さげな依頼は無いかとクエストボードの前へと向かうと、ボードの中央に貼られていた一枚の依頼書が目に入った。


◇◇◇◇◇◇◇◇


ゴブリンの調査


調査範囲

クラドの街周辺の森


内容


ここ数日、街の周辺にてゴブリンが姿を見せなくなり始めた。

その原因を調査してもらいたい。


可能性としてはゴブリンの集落が作られ始めている可能性があるので、もし見つけた場合は速やかに報告する事。


◇◇◇◇◇◇◇◇


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