第054話 これだけはお願いしようと思う
100話までには前作のキャラ登場させるつもり!
(そんなに遅いの!?と思われそうだけど、幾つか先にしておきたいことがあるのでお許しを!勿論もっと早くなる可能性もありますがね!)
魔石以外を全て買い取ってもらう事にしたところで、バドソンはちゃんとした素材の査定をすると言い、ボク達はそれが終わるのをギルドのロビーにあるテーブルにつき、待つ事に。
そうして待つ事約15分。
バドソンが奥に通じる扉から姿を見せ、ボクに1枚の書類を渡してきた。
「買い取る素材を査定した結果、全部で243000ルースとなった。それと先に売ってもらっていた肉の代金を合わせると、合計285000ルースになるな。ほれ、これが査定結果の証明書だ、受付に持って行って金と交換してもらうといい」
なんと、素材の金額が予想よりも高くなっていた。
更に、ルーリアの件で頭から完全に忘れさっていた肉の金額が合わさり、思っていた以上の大金となったのだ。
「ありがとうございます、バドソンさん」
内心でガッツポーズする勢いで喜びながら、バドソンに礼を言い、ボクとマリスティアは席を立ち、受付へと向かった。
受付口は全部で4つあるのだが、そのどこにもアミルさんの姿がないので、代わりに前にも手続きをしてもらった事のある真面目そうな男性職員を見つけ、そこで書類を提出し、手続きを済ませてお金を受け取った。
「それではユウキ君、早速だがルーリアを連れてセレニア商へ行くとしよう」
そう言ってすぐに受付の前から移動し始めたマリスティアの姿に、そう急ぐ必要は無いのでは?と思いながらも、「分かりました」と答えてその背を追いかけた。
そしてギルドを出て少し歩いたところで、ボクは一つ気になる事が出来、マリスティアに話しかける。
「ところでルーリアさんは、この件について知っているんですか?」
「ああ知っているぞ。ルーリアには手紙を読んだ後すぐに話をしたからな。勿論この件について納得してもらえているよ」
良かった。
もしこれで話してないとか納得してもらえていないとかだったら、きっと気まずい雰囲気になってしまうところだっただろう。
というか、こういう事は最初のうちに確認しておくべきでは?と、今更ながらに思うが、とりあえず今回は問題もなさそうなので良しとしよう。
それから更に数分歩き、マリスティアの家へと辿り着いたボク達は、庭で掃除をしていたルーリアに迎えられ、再びあの部屋へと移動する。
「さてルーリアよ、前に話したお前の所有権の事だが…よかったな、ユウキ君が引き受けてくれる事となったぞ。なので明日、セレニア商へ言って所有権譲渡の手続きをするぞ」
「畏まりました。ユウキ様、私の所有権を引き受けていただき、ありがとうございます。今はまだですが、ユウキ様が主になられた暁には精一杯お仕え致しますので、その時はどうかよろしくお願い致します」
そう言ってルーリアはボクに向かい、頭を下げた。
「こっちこそよろしくな」
あまり畏まられるのも嫌なものだなと思いつつ、今のところは何も言うまいと、にこやかに言葉を返す。
「(主になったらまずはもっと気軽に接するようにお願いしておくか)」
そんな事を考えながら、ルーリアが用意してくれていた紅茶とクッキーを味わっていた。




