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第046話 逃げる者達

この話で漸くメインヒロインが姿を見せ……



それはそうと、明日からの仕事が忙しく、更に朝も早くなる為、次回の第047話のアップがもしかしたら木曜日の朝0時に間に合わない可能性があります。

出来る限り間に合わせるつもりですが、もし遅れた場合はごめんなさい!


 それ程苦労せずにゴルゴブリンを倒した後、古木の棍棒を収納の腕輪へと仕舞い込み、手負いのゴブリンを追いかけた。

 アレは討伐対象なので逃がすつもりは無いのだ。


 手負いとなったゴブリンは地面に血の跡を点々と残してくれているので、逃げた先は分かりやすい。

 ボクはソレを辿りながら茂みを掻き分けて進んでいくと、途中で血の付いた矢が落ちていた。


 どうやらここで刺さっていた矢を抜いた様だ。

 地面に落ちた矢の近くには、ちょっとした血だまりも出来ている。

 

 その場所から更に少し進んだ先で、手負いのゴブリン(ソイツ)を見つけた。

 ゴブリンは足を抑えて地面に座り込んでおり、明らかに弱っている様子だ。


 そんなゴブリンの様子に、これなら楽に倒せる。

 そう思うようになってきたボクは、多分この世界に慣れ始めたという事なのだろう。


 弱りながらも此方を睨むゴブリンに止めを刺し、その死体を収納の腕輪へと取り込んだ。 

 

「これで残り2匹か」


 そう言いながら空を見ると、陽はすでに真上に来ていた。

 次の獲物を探すよりも先に、昼食を先に済ませる事にする。


 と言ってもココでは血の匂いが強すぎて食べる気にはなれないので、少し場所を移動する事にした。


 来た道を戻り、ゴルゴブリンと戦った場所から更に街側に向かい歩き続け、暫く歩いたところで見渡しの良い、開けた場所を発見。

 少し大きめの岩があったのでそこに腰を下ろし、収納の腕輪から串焼きを取り出してかぶりつく。


 いつも買っているあの屋台の串焼きは結構なボリュームがあり、3本目を食べ終える頃には十分に腹が満たされていた。


「さて、それじゃ午後の部の開始といきますか」


 そんな独り言を口にしながら腰を上げ、[心具()]を手にした瞬間、森の中に3匹分のオークの臭いに気付く。

 その匂いは真っ直ぐに此方へと向かって来ている。


「(これはヤバいでしょ!)」


 流石に3匹も相手に出来るものかと、慌てて反対側へと逃げ出し、臭いを嗅ぎ取れなくなったところまでやって来たのだが、安全性を考慮し更に距離を取る事にした。

 そうして走り続け、気が付けば街を囲う壁が遠くに見える所まで来たところまでやって来ていた。


 これだけ離れればもう大丈夫だろう。

 寧ろ逃げすぎなくらいだが。


「せっかくここまで戻って来たんだし、このまま街の南側に向かいながら探すか」


 時間的にこのまま北側で探し続けていた場合、きっと討伐完了して街に帰るのは暗くなる頃になってしまうだろう。

 それに北側ではオークに出会う可能性があるのだ。


 まだ正々堂々と戦って勝てる気がしないので、今は戦うべきではないだろう。


 そんな訳で、ボクは街の囲う壁を遠くに見ながら、ゴブリンを探しつつ南へと向かう。

 が、ゴブリンを見つける事も無く、街の門が見える所まで戻ってきてしまう。


「しかたない、このまま南側で探すか」


 陽が沈むまで時間はまだあるからと、引き続きゴブリンを探すため、街から南に向かって続く道を歩きながらゴブリンの臭いを探す。

 そうしてしばらく歩いていると、前方からすごいスピードで此方へと向かって来ている馬車の姿が見えた。


 馬車は猫耳のメイドが操縦しており、その隣には背後を警戒している冒険者らしき女性が居る。


「何かから逃げてる?」


 こちらに向かってくる馬車の後ろに初めて嗅ぐ臭いを感じる。

 一体そこに何が居るのかわからないが、とりあえずここに居ては危ないので、左側の森へと隠れ、[心具]を剣から杖へと持ち替えた。


 馬車の後ろに居るのが何なのかは分からないが、この杖を使えば最悪足止めくらいは出来るだろう。


 そう思いながらボクは馬車が通り過ぎるのを待ち、いつでもアースグレイブを放てるようにと杖を構えた。


途中に登場する串焼きと古木の棍棒について。


・串焼き

1本の串焼きに使われている肉は、合計で300gという設定です。


・古木の棍棒

見た目は木製のバットの様な形をしており、長さは大体半分程度といったところです。

そしてネタバレになりますが、この棍棒、近い内に無くなります!(ぇ?)

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