第039話 [心具]の杖、恐ろしい子
魔道の杖→魔導の杖
杖の名前を上記のように変更しました。
最初の解体する獲物をゴブリンに選んだボクは、アミルさんにもらったメモを片手に、作業を始めた。
「えっとまずは…解体する対象を上から吊るし、首に深めの切り目を入れて血を抜く…って、吊るし上げるロープがないよ!?」
メモに書かれていた最初の手順でいきなり躓いてしまった。
これは如何したものだろうかと悩んだ結果、逆さ吊りにするのを諦め、とりあえず首に深い切り目を入れ、そのまま地面に横たわらせておいた。
釣り上げる事が出来なくても、この状態で時間を掛ければ血も抜けるはずだ。
念の為、両手首の動脈にも切り目を入れ、多少の効率アップは図っておく。
そんな調子で、残りのゴブリンも同じように首と手首を切りつけ、次々と死体を並べていく。
そして6匹のゴブリンを並べ終えたところで、オークも同じように血抜き作業をしていき、計8体の死体が並んだ。
これで後は血が抜けきるのを待つだけなので、この時間を使ってフォレストドックの火葬を始めるとしよう。
「ところでこれだけの数を火葬するのに、どれだけの燃料が必要になるんだろ…」
前に1匹のフォレストドックを火葬した時は、ボクの魔法では燃やし尽くすのが無理だからと、森の中で色々な燃料となる枯れ木等を集めて回り、死体を焼く事が出来たのだが、今回はそれの18倍の数を焼かなければならない。
流石にそれだけの燃料が周囲にあるとは思えない。
さて如何したものかと、ボクは本日2度目となる思考タイムに突入する。
左手を顎に当てながらアレコレと思考を巡らしながら、ゆっくりと周囲を見渡していく。
しかし何も良い案は浮かばない。
次に収納の腕輪の中に使えるようなものは無いかとチェックをするが、もちろんこの状況を解決できるようなモノがある訳がない。
中にあるもので燃やせるものと言えば、女神様からの手紙位だろうが、あっと言う間に燃え尽きて終わりだろう。
本当にどうしたらいいんだろう?と思ったところで、ふと思い出した。
「そう言えば確か…」
思い出したのは女神様からの手紙に書かれていた[心具]の種類についてだ。
今更ながらだが、その中の一つに可能性がある事に気付いたボクは、早速ソレを発現させた。
「女神様の手紙通りに魔法の練習してたから気付かなかったけど、よく考えたらコレって魔法用の武器だよな」
そう、今ボクが右手に握っているのは杖だ。
長さは約1m程といったところで、木製の棒の先に、直径20㎝程の赤い水晶の玉が付いた、シンプルなモノである。
とりあえずコレが予想していた通りのものなのかどうか、鑑定してみるとしよう。
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[心具]杖LV1
魔導の杖
魔法効果アップ(大)
次の進化に必要な魔石
ファイアドレイクの魔石:1個
アイスドレイクの魔石:1個
ウィンドドレイクの魔石:1個
アースドレイクの魔石:1個
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「え?」
杖の強さがおかしい。
魔法効果アップ(大)がどれくらいすごいのかは分からないが、多分レベル1の武器に付いているのはおかしいと思う。
それに、次の進化に必要な魔石の種類もおかしい。
[心具]の剣とは種類が違うんだ、なんていう事はこの際どうでもいい。
そんな事よりもそこに表示されている名前だ。
明らかにこれは今のボクでは勝てないよね?
ボクの知識とは違うかもしれないが、多分この〇〇ドレイクって、竜系の魔物だよね?
「何この杖、恐ろしい子…」
色々とハイレベルすぎる杖にボクは驚きを受け、同時に予想が当たっていた事に喜びも覚えていた。




