表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/604

第034話 風邪とレベルアップ


 街に着く頃、雨は一段と激しくなっており、ギルドに到着した頃には、全身ずぶ濡れ状態だった。

 まるで服を着たまま海か川、もしくは湖で泳いできたのか?と思えるほどである。


 このままでは建物内がビショビショになってしまうので、一度外にでて着ている服を絞り、多少の水気を落としておく。


 多少はマシになったかと思えたところで、今日の依頼完了の報告へと向かう。


 いつもやり取りしている受付へと向かい、その場の担当であるアミルさんにギルドカードを提出する。  


「フォレストドック5匹、討伐してきました」


「お疲れ様ですユウキさん」


 アミルさんは労いの言葉と同時にギルドカードを受け取り、慣れた手つきで討伐数の確認をする。


「5匹の討伐が確認できました。こちらが報酬の400ルースになりますので、ご確認下さい」


 小さなトレイに乗る銀貨が4枚ある事を確認し、お礼を言いながらソレを受け取る。


 さぁ、報酬も受け取ったし、早く宿に戻って風呂に入ろう。

 濡れすぎたせいか、なんだか寒気がするし。


 そんな事を思いながらアミルさんに挨拶してから宿へと急ぐ。

 もちろんこんな短時間の間に雨も止む事も無く、結局ギルドから宿までの間で再びビショ濡れになってしまった。


 宿に着くなり、受付に座るミラノさんから部屋の鍵を受け取り、一度部屋に戻ってタオルを取り、すぐに受付へと戻る。

 そしてミラノさんに入浴料の50ルースを支払い、ボクは漸く冷えた身体を温める事が出来た。

 

 それから1時間程は経った頃だろうか、風呂上りにミルクを飲み干し、身体がポカポカになった事で安心したボクは、部屋に戻るなり布団に倒れ込み、そのまま眠りに就いてしまう。

 そのまま眠り続けたボクは、結局その日の夕食も取らず、そして途中で起きる事もなくグッスリと眠り続け、次に目覚めたのは翌朝の6時前だった。


「寝すぎた…頭いてぇ…それに喉も、は、は、ハクション!!」


 目覚めと同時に感じた頭痛と喉の痛み、そして追い打ちの様に出るクシャミ。

 まぎれもなく風邪をひいてしまったようだ。


 確か風呂上りに受け付けで見た時刻が確か16時を少し過ぎた頃であり、今は朝の6時、つまり14時間も寝ていた事になる。

 しかも風呂上りの後、髪も碌に乾かさないままでベッドの上で寝続けていたのだ。

 風邪をひくのも当然だろう。


「そういや、風邪ってステータスに出たりするのかな?」


 頭痛に襲われる中、ふとそんなどうでも良い事を思いつき自分のステータスを見てみると…


_________


東 祐樹 19歳

(アズマ ユウキ)


状態異常

風邪(ランク2)


レベル2


力   15(+2)

体力  18(+2)

魔力  12(+1)

精神  19(+1)

素早さ 18(+3)



スキル


鑑定

全属性魔法 Lv1


ユニークスキル


心具

_________


 あれ?いつの間にかレベルが上がってる!

 もしかしてゴブリンを倒した後に体が光った気がしたけど、あれがレベルアップしたって事だったのかな?

 それと風邪、状態異常扱いで表示されるのか…しかもランク2ってなんだろ?


 ステータスを見て幾つか疑問に思うところはあるのだが、頭痛がひどくなってきた気がするので今日の所は考えるのをやめておこう。

 そして、早く治すためにも今日は一日ゆっくりと休むとしよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ