第022話 決意を胸に
なんか毎度毎度短くてすみません!
アーリンの花について尋ねた所、アミルさんはポケットから1冊の本を取り出し、そこに挟まれていたモノを手に取りボクへと差し出した。
「この押し花にしてあるのがアーリンの花です」
そう言って差し出された物は、押し花で作られた栞だった。
押し花の見た目は、元の世界にあるスノードロップという花に似ており、違うところと言えば、花びらがピンク色なのと、葉っぱが少し大いところだ。
因みにスノードロップを知っているのは、昔にちょっと知る機会があったという事なだけである。
「わかりました。確約は出来ませんが、この花をもし見かける事があれば採取しておきます」
「ありがとうございます」
「では行ってきます」とアミルさんに告げ、ボクは今度こそ冒険者ギルドを後にし、街の外へと向かう。
目指す場所は、一昨日見つけたあの森の中の広場だ。
今日の活動時間が少し短くなってしまっているので、歩く速度はやや速めにし、目的地へと少し急ぐ。
そのおかげか、目的地には15分程で辿り着く事が出来た。
広場には、一昨日この場から立ち去る前にティアミスが行った、あの犬っぽい魔物の火葬跡があるだけだった。
因みに、この世界の冒険者達にとって、倒した敵から素材を手に入れた後、残った部分をちゃんと処分するのが暗黙のルールなのだそうだ。
助けてもらった後、この場から離れる前に教えてもらい、冒険者ギルドで登録をするときにも聞いたのを思い出した。
ただ、その時に教えてもらったのは、倒した敵は必ず燃やしておく!という事だけだった。
「(そういや、あのまま放置してたら、やっぱりアンデットになるのかな?それとも、それを餌に魔物が集まってくるのか?)」
考えたところで答えは分からない。
だからといって実験するつもりもない。
どちらにしろいい結果にはならない事は確実だからね。
さて、そんな事は置いといて、まずは今日の予定を確認してみよう。
1つ、受けた依頼の薬草を採取する事。
2つ、アミルさんに頼まれたアーリンの花を幾つか手に入れる事。
そして3つ、[心具]を使っての戦闘経験をする事だ。
因みに、この3つ目が今日の最重要課題である。
というのも、正直、魔物と戦うのは怖いという事と、生き物の命を奪う行為が怖いのだ。
だけど、それが出来るようにならないと冒険者として生きていくのは無理な話である。
もう今のボクには、この世界で生きるという道しかない。
だからその為にも、今日、ボクは覚悟を決めなければならない。
そんな決意を胸に、まずは薬草と頼まれたアーリンの花を探すべく、ボクはこの広場を中心に辺りの探索を始めた。




