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第018話 予定と現実は違えど…

誤字を見つけましたら、どうかご連絡をお願い致します!

(多分もう無いはず!)




 朝から胃に来そうな程な食事が終わった後、受付に座るミラノさんに魔法の練習が出来そうな場所がないか?と尋ねてみた所、裏庭があるのでそこでしては?と言われたので、お言葉に甘えて使わせてもらう事に。


 一応裏庭は厨房の方からいけるらしいのだが、一般客であるボクが通らせてもらうのもどうかと思い、一度宿の外へと出てから裏手へと回り込んだ。


 宿の裏庭は広く、日当たりもとても良い。

 だが、その殆どのスペースは洗濯物が干されており、空いたスペースは全体の4分の1くらいである。

 それでも5平方メートル程の広さはあるので、魔法の練習は十分に出来そうだ。


 早速その空きスペースにあった切り株の上で胡坐を組み、魔法の練習を始める。

 自分の中にある魔力を感じる事はもう出来るが、一応それから始め、感じる事が出来たところで次のステップのイメージに移る。


 イメージする内容は火、ではなく水にしておく。

 流石に建物の近くで火を使うのは危ない。


「(水と言えば、ホースからでる感じがイメージしやすそうだな)」


 自分の指をホースの先に見立て、そこから水が出るといった感じでイメージする。

 まぁ、この世界に来る前になんでも見たことあるような事なので、これくらいは何の苦労もなくイメージする事が出来た。


 次はこの状態で魔力を込めれば、魔法が発動するそうなのだが…

 この場合は指先に魔力を集中させればいいのだろうか?


 とりあえず水のイメージを止め、先に魔力を集中させる事にチャレンジする事にする。


「(体内にある魔力を指先に流していくような感じでイメージすれば出来ないかな?)」


 何となく思いついたやり方ではあるのだが、何故かこれが一番それっぽい気がする。

 というわけで、早速試してみる事に。


 目を閉じ、自分の中にある魔力に意識を集中する。

 魔力はへその少し上あたりから感じるので、それを指先へと流すようにイメージする。


 本当にこれで出来るのか確証は無いのだが、それでも出来る気がする、という謎の自信の元、ボクは魔力を移動させる事に集中し続けた。

 そしてしばらくの間頑張り続けていると、ついに体内の魔力に異変が起こった。


 へその少し上にあった魔力の一部が、指先までとはいかなかったが、右肩辺りまで移動する事が出来たのだ。


 やはり自分の予想は正しかったと、謎の自信は確証へと変わり、ボクは引き続き魔力の操作に集中し続け、それから20分後、ついに指先まで魔力を移動させる事に成功しただった。


「よしよしよし!!これで魔法を使うための条件は全部クリアだ!」


 漸く成功出来た事が嬉しく、ボクはそう声に出しながら、強く握りしめた拳を空に向けて突き上げていた。

 それから数分後、たっぷりと達成感を味わい終わったボクは、少しだけ休憩した後に、何度か魔力を移動させる練習をしてから、魔法の練習を再開した。


 魔力の感知、イメージ、魔力の操作はもう完璧だ。

 後はこれらを順にしていけば、魔法は発動するはずだ。


 まずは体内の魔力を感じ取る事から始め、感じ取れたところで次はまっすぐに腕を伸ばし、人差し指をピンと伸ばす。

 次に人差し指の先から、蛇口を軽く捻った位の水が出るのをイメージしつつ、魔力を指先に集中させたその時、ついにボクは魔法を発動させることが出来た。


 指先から出続ける水は、弧を描きながら地面へと落ち、その周囲を湿らせていく。

 ただ、指先から出ている水の量はそれほど多くは無く、チョロチョロといった感じである。


 おかしい、もう少し勢いよく出るイメージをしていたはずなのだが…?


 そんな疑問を抱きながらも、とりあえずは魔法を発動させることが出来たという事実を喜び、ボクは「よっし!」とガッツポーズをする。


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