第001話 これはまさに!
2作目となる作品「異世界で気を付けるべきは?」の始まりです。
前作に引き続き、作者の自己満足的な作品となってしまうとは思いますが、最後までお付き合い頂けたら嬉しいです!
それと、誤字脱字などがあればご連絡いただけると嬉しいです。
尚、今回のストーリーではテンプレをジャンジャン使っていく予定です。
追記
前作を見たことが無く、読んでみようかな?と気が向いた方の為のURLを張っておきます。
https://ncode.syosetu.com/n8803cr/
シンシンと雪の降り続けている中、ボクは人気のない夜道を歩いていた。
向かう先は家から最も近くにある自動販売機である。
今日で19歳を迎えたボクは、借りているアパートの一室で、一人寂しい誕生日を過ごしていた。
一日中PC画面を見ながら過ごし、それ以外にした事と言えば、食事とトイレとお風呂位だった。
そんな日の夜、ボクは喉が渇いたので冷蔵庫を開けたのだが、そこには飲み物が一つも無く、しょうがなくこうして寒い中、自動販売機を目指して家を出たのだ。
家から最も近いと言っても、徒歩で5分は掛かる。
自転車で行けばすぐなのだろうが、地面にはうっすらと降り積もっている雪があり、簡単に滑りそうな中を走るつもりはサラサラ無い!
因みにコンビニは自動販売機のある場所よりもさらに倍の距離を歩かないと無いので絶対に却下だ。
そんな訳で、ボクは徒歩で自動販売機に向かっていたのだが、その道中、ボクはポケットからスマホを取り出し画面を見る。
時刻は0時01分と表示されていた。
普通なら、仕事か大学の事を考えて、そろそろ寝ないといけない時間だ。
だけど、今の僕にはそんな事は関係のない事。
というのも、一週間前まで勤めていた会社で、いつも頭のテッペンに蛍光灯の光を反射させていた上司が、新人社員であるボクに対し毎日のように無茶ばかり言うものだから、それで嫌になって辞めたからである。
因みに、辞める少し前に言われた無茶な内容というのが、納期には絶対に10日は掛かる注文をどうにか3日でしろだとか、同じチームを組んでいた先輩が失敗したのは全部ボクのせいだとかいうものだった。
そもそも、その先輩の起こした失敗とは、先輩が独自で動いていた内容のものであり、ボクは全く関係のないものだったはずである。
なのになぜ全てボクの責任になるのか全く持って理解出来ない。
ふざけんな!と怒鳴り返してやりたい位だった。
まぁ、そんな出来事がトドメとなり、ボクは1週間前、上司に辞表を提出したのである。
そんなこんなで、今は好きな時間まで起き、好きな時に寝るという生活を続けている。
その原因は、辞めた日の翌日、暫くの間は自由を満喫しようと心に決めたからだ。
それからというもの、仕事をしていた頃には寝る前のちょっとした時間の間だけしか出来なかったゲームをプレイし続け、それに飽きると、今度はネット小説にハマり始めた。
おかげでここの所2,3日は、ほぼ一日中読み続けている。
そして今日、ボクは最近読んでいたとある作者の作品の最新話に追いついてしまったのだ。
しかも次回は最終回らしい。
ついに終わってしまうのか、と思いながらも、次はいつ投稿されるのだろうかと思ったボクは、これまでの投稿期間を確認してみた。
すると、その作者は大体2,3日に1度の割合で、しかも毎回0時に投稿している事が分かった。
前回投稿されたのが2日前となっている。
ということは、多分今夜か明日のどちらかには投稿されるだろう。
その投降される瞬間を楽しみに思いながら、今日もボクはダラダラとした一日を過ごし夜が訪れた。
時計の針が0時を指した瞬間、ボクはスマホでWEB小説のサイト[小説家になってみよう]のページを表示した。
そのサイトのトップには、最新の投稿された一覧というものがあり、その一覧の中に、例の作者の最終話が投稿されているのを見つけた。
すぐに読み始めようと思ったが、その前に何か飲み物でも買いに行こう。
そう思ったボクは、財布とスマホをもって家をでる。
暖かいコーヒーでも飲みながら、ゆっくり読もうと思っていたのだが、結局ボクは近くの自動販売機へと向かいながら、スマホでそのWEB小説の最終話を呼んでいた。
つまり僕は歩きスマホ状態だ。
とは言っても、時間は既に夜の0時を過ぎており、今の僕は人っ子一人見当たらない夜道を歩いているので、事故にあう事はない。
あったとしてもボクが電信柱にあたりそうになるくらいだ。
歩きスマホは危ない。
まぁ、分かって居つつも、ボク読むのを辞めないんだけどね。
そうして読み続けていき、最終話の中盤に差し掛かろうかという頃、目的地である自動販売機へと到着する。
ポケットから財布を取り出し、コインを入れる。
さぁ、どれにしようかと思った瞬間、突然足元が光り始めた。
足元の地面には幾何学的な模様が円状に描かれている。
所謂、魔法陣というやつだ。
ボクはその模様を初めて見るはずなのだが、何故かそれが文字であると、その内容がボクに向けたメッセージである事だと理解する。
『身勝手な召喚で申し訳ありません。どうか我らの世界をお助けて下さい』
魔法陣に書かれたメッセージ内容から、この後に起こりうる結果を一瞬にして導き出したボクは、もしかしてこれは!?と、内心で超ワクワク状態になる!
そんな事を思っている間にも、足元の魔法陣は更に眩く輝き始める。
光はどんどんと強くなり、ボクの視界を真っ白に染め上げる。
そして意識が遠のき始めた瞬間、頭の中で「あ、間違え…」という、不安を駆り立てる言葉が聞こえたのだった。
超大雑把なプロットくらいしか出来ていない状態での2作目の開始なのですが、今回も頑張って最終話を目指していこうと思います。
前作で作っておいた伏線を拾いきる事がとりあえずの目標!
そして前作を読んだことない人にも対応できるようにするのが2つ目の目標です!