第1話 ー出会いー
ちょっと気が早いがなつのお話です
「熱いなぁ。」
おれの名前は、金田 広貴どこにでもいる普通の高校生だ。今、俺は、途方に暮れている。
「ここはどこだ?」
親のメモ通りに来たら、こんなど田舎に来てしまった。俺はこの夏、祖父の家に、お世話になりにいくところだ。最後に祖父の家に行ったのは、小6の頃だ、その時も、電車で来たが、さすがにもう6年前のことだ。行き方なんて覚えてなんかいなかった、ここからどうする、メモにはバスに乗れと書かれているが、バス停など、どこにもない、聞こうにも、無人駅なので誰もいない、どうしよう、どうするよおれ・・・
「くっそ、すこし調べてくるべきだったな、そうだ携帯。」
携帯を見ると
「えっ、圏外、ウソだろ、どうしよう。」
誰かいないのか、周りを見渡したが、人ひとりいない、建物ひとつ建てってない、見渡す限り、たんぼ、たんぼ、たんぼ、たんぼ、たんぼ、ほんと嫌になる。近くにベンチがあったので座って誰か通りかかるのを待つことにした。下手に動いて迷子になるよりはいいと思ったからだ。今はまだ、9時過ぎだ。急ぐ旅でもない。
「それにしても熱いな、あああああああぁあぁあぁぁっぁっぁぁぁぁ」
屋根のあるベンチで日陰だったが、蒸し暑苦しい、セミたちのせいで余計に、熱い、そんなとき、急に眠気が襲ってきた、無理もない、朝の始発に乗りここまで来たんだから、しかも深夜たまたまつけたテレビで映画をついつい見ていてしまった。ちょっとだけのつもりが気がついたら、最後まで見ていた、その時、時刻は午前4時、結局、準備などで1時間ぐらいしか寝れなかった。もっと前にちゃんと準備しとけばよかった。そんなこと考えているといつのまにか寝ていた。
「あの、すみません。起きてください。」
急に誰かに話しかけられた。
「ああ、あと5分。」
おれは寝ぼけていた。
「バスいちゃいますよ・・・・。あっいちゃった。」
「えっ、バス。」
俺は、その言葉を聞き、パッと目が覚めた。しかしバスはもう豆粒みたいに小さくなってずと遠くを走っていた。
「はぁ、くっそ、」
俺は遠くへ行くバスを途方に暮れるように見つめた、見えなくなったのでまたベンチに座り、時計を見た。11時か、2時間も寝ていたのか、こんな悪条件の中、俺もよく寝れたなっとじぶんをほめた。
「それにしても、喉乾いた、ここら辺、自販ないのか。」
「はい、ないです、田舎ですから、あの、お茶ならありますけど飲みますか?」
「ああ、くれ」
お茶を飲みながらこれからのことを考えた、どうする、人ひとりいないこの田舎で・・・
「ありがと、おいしかったよ。」
とコップを返す
「どういたしまして」
ちょっとまて、俺はさっきから誰と話している。ふっとそんな疑問がわいた、横を見ると一人の少女がそこにいた。
「うぁ、君、誰?」
「あはは、やっと気がついてくれたね。きみってどんだけ間抜けなの?」
初対面の女性にいきなり、間抜け呼ばわりされ、すこし落ち込んでしまった。
「ねぇ、こうき君はどうしてこんなことこで寝ているの。」
「なっ何でおれの名前をしてるんだ?」
「だって鞄に書いてあるじゃん」
と指をさした。そこには、たしかに金田 広貴と書かれていた、俺は書いた覚えがない、お袋のだな、でも違和感があった、なんでだろう、考えたが、わからなかった。それより助かった、これでじいちゃんちにいける。
「あのさ、この近くにバス停ない、どこにあるかわかんなっくてさ、困ってるんだよ。」
すると少女はまた笑いだした。
「あははは、本当にこうき君って間抜けだよね。」
また、間抜けった言いやがった。しかし、怒るどころか、その笑う彼女を見て、不覚にも、かわいいと思ってしまった。
おれが何も言わなかったので、こちらを窺うように言った
「ねぇ、もしかしたら、怒った、ごめんね、ちょっと、調子に乗りすぎちゃった。」
「いや、いい気にしてない。」
「そうそう、バス停なんだけど、本当にわからないの?」
「ああ、だから、困っているんだ。きみ地元の子。」
「うん、そうだよ、あっそれと私のことは、みらいってよんで私の名前」
「助かった、で、みらい、バス停どこ?」
「あっ、呼び捨て。」
「いけなかった、じゃぁ・・・」
「いいよ、べつにそのままで、ひさしぶりに呼ばれたから、ちょっとびっくりしただけ。」
「ひさしぶりって、ともだちいないの?」
「失礼なちゃんといます、そういう意味じゃなくて、こうき君に。」
「俺に?」
「あっあっ、ちがうちがう、あはは、間違えちゃった、男の人に。」
あわてるように言い名をした、あわてる必要あるのか?それにしてもみらい、どっかで聞いた名前だな、思い出せない。
「なぁ、みらい。」
「なに?」
「おれとどこかで会ったことないか。」
「えぇぇ、いきなりナンパ、こうき君、いくら私がかわいいからってその手には乗りませんよ。」
「じぶんでかわいいって、恥ずかしくない。」
「うん、かなり。」
「はぁ、もういいや、みらいと話すとなんか疲れる。」
「え〜〜ひどい、せっかくバス停の場所をしえようとしたのに、そんなこと言うならおしえないよ。」
「ごめん、ごめん、俺が悪かったでどこだ。」
会ってまだ数分しか経ってないのになんかもうすっかり打ち解けていた。
「いいよ。教えてあげる。感謝しなさい。」
「ありがとっでどこだ。」
「ここだよ。」
「えぇどこだって。」
「だからここだってば。」
「う〜〜そ〜〜〜〜〜〜〜。」