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俺はこのTSF能力で世界征服する  作者: 塩化ナトリウム
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TSFとは

「フォル、学校とかにあるサイズの黒板召喚出来るか?」


「良いけど、なんでまたでかい奴なんだ?」


 そう言いつつも黒板を召喚する。壁の一角、窓も何もない所に学校サイズの黒板が現れる。


「流石に1/1サイズは部屋に入んねぇから微妙に小さけど、こんなんで良いか?」


「ああ完璧だ、フォル、チョーク借りるな。」


 フォルの反応も見ずに、瀬居は召喚用に使ったであろうチョークを拾うと大き目の字で TSFとは と書きなぐった。


「TSFとは、異性への性転換を扱うフィクションのジャンルにおける略称である。英語においては英: transgender fictionまたは略称のTGという用語が別にあったが、日本では英: transsexual fictionまたは 英: transsexual fantasyと呼称され、その頭文字からTSもしくはTSFと略称されている(なお、確定した日本語における呼称は現時点では存在しない)。ばい、ウィキペディア先生」


「お、おう。」


「TSFは大きく分けて二つあり、さらにそこから複数に分かれる、男体化と女体化だ。前者は女から男に、後者は男から女になる。」


 ♀→♂、♂→♀と続けて書く、異世界だから文字が違うという可能性があるはずだが、(というかテーラの文字はローマ字表記に近いため、フォルには読めない。)暴走を始めた今の瀬居には一ミリも届いていない、その上、酸素はフォルにより、肺に直接召喚されているため、ノンブレスで話し続ける。


「一番多いのは変身、入れ替わり、それに続けて皮や入れ替わりが・・・」

「TSFにおいて重要なのは性転換した後の反応であり・・・」


 長い、地球の時間で考えると2時間ほどぶっ通しで話し続けている。

 TSFの知識のないフォルは、半分程しか分からないものの、瀬居の話を取り敢えずは聞いていたが。


「召喚中の酸素の量を減少」


 流石に限界だった。瀬居のトークはとぎれ、右手で首を、左手で胸を抑える


「苦しい・・・さん、そ」


「このままだと日が暮れちまうから一旦ストップな、まぁ大体のことは分かったよ、おら、酸素量戻してやる。」


 瀬居の酸素が戻ると、大きく深呼吸した。荒ぶっていた熱が冷めてゆく。


「すまない、色々弾けてしまった」


「しっかしこんだけ舌が回るのもすげぇな。ちょっとびっくりしたぜ?」


「異世界で、しかもこんな能力まで手に入れて舞い上がっていた」


 フォルは分かる分かると歯を見せて笑った。


「しゃあないって、ウチも召喚MAXになったばかりの頃は嬉しすぎて無駄なもの召喚しまくってたからな。」


「召喚って便利だものな、でもなんで召喚を極めたんだ?欲しいものがあるならクラフトスキルみたいなものとかあるだろ?」

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