現実→異世界
この作品はTSF、性転換ネタのある作品です。苦手な方はお手数ですがブラウザバックして下さい。
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日曜日の真昼間、築ウン年、家賃ウン万のマンションでこれらを何度も検索している短髪の青年がいた。
彼の名前は瀬居点眼、20の工場勤務員のオタクだ。
オタクと一言に言っても色々な人がいる。
そんな彼のオタクジャンルを一言で表すとするならば。
TSF(性転換)オタク
これに尽きる。
TSFをこよなく愛する瀬居は女体化であれ男体化であれ。ある一つの条件に当てはまらなければ、どんな作品だろうと萌えることができる。
その条件とは。
「あ"あ"あ"!又TSして直ぐに順応してくれやがりましたか!元々女っぽい口調だから嫌な予感はしていたけど!何だよ『ぼく・・・ううん、私、女の子になれたのね!嬉しいっ夢みたい!』だっ、みてるこっちは悪夢以外の何者でもありませんがね!畜生!」
つまるところ性転換して直ぐに男及び女の体に順応するのが瀬居にとって何よりの萎えなのだ。
余りの萎えに瀬居は貧乏ゆすりをした。PCの置いてある机の高さがあまりない為、机に足がぶつかる鈍い音が規則的になる。
とん、とん、とん、ずぶっ
「は?」
普通なら絶対鳴らない音に瀬居は慌てて足元を見た、踏んだことのない感覚、泥のような、モンスターじゃない方のスライムのような感覚がする。
「ブラックホール・・・?」
宇宙の話題について話さない限り滅多に使わないような言葉が瀬居の口から漏れた。しかし足元に広がる渦を巻いた黒は紛うことなきイラストとかにあるブラックホールだ。
人は理解が追いつかないと体が硬直するのだが、瀬居もその例外ではなく、体を強張らせた、ばかみたいに開かれた目は足先に向けたままこわばる、しかしそれもつかの間。
「まじ?なんか、足、吸い込まれてね?」
ブラックホールが瀬居の足を吸い込んでいることに瀬居は気づいた。最初に足元を見たときは足の裏が少し埋まっている程度だったが、今は足の指が陥没しかけている。認識した途端吸引は加速してゆき、瀬居の体はあっという間にブラックホールに吸い込まれた。
意識共々真っ暗になってゆく世界の中で、瀬居は最後に声を聞いた。
「うぇるかむ異世界、ようこそテーラへ」
(・・・異世界召喚のテンプレですか)
異世界TSFものも読み込んでいた瀬居は、薄れかけた意識でそう思ってから気絶した。
初めまして、塩化ナトリウムと申します。
この作品は失踪の可能性が大きいため、広い目で見てくださると幸いです。
TSFが好き→ひと作品に沢山TSFした男女が見たいという邪念のみで構成されています。はい。