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異世界への扉〜今日はどこ行く?〜  作者: Hippopotamus
第一章 パーティーの始まり
9/15

黄金林檎

新章スタート

あれから二年のの月日が流れた……

 俺は今、勇者と呼ばれている……なんてことはなく、未だにプロミエの町にいた。


 ちなみにあれから二週間が経った、こっちの世界の二週間なので二十日だ。


 その間、俺はいったい何をしていたかというと、主に借金を返したり魔物を狩ったり、レベルを上げたり、ジョブを覚えたり、魔法を覚えようとしたりしていた。

 その中で色々手に入れたり入れれなかったりしたので説明するとまずジョブを覚えようと奔走していた。そしてその時、手に入れることが出来たのがこの五つ。


・商人 

・農民

・料理人

・狩人

・詐欺師


 実はこれ以外にもう一つ手に入れたジョブがあるのだがそれはまた別の機会に話そう。


 さて、ではこの五つをどうやって手に入れたかというと、まず商人は光の日に広場で開かれるフリーマーケットで店を開いて十回ほど売買をしたら手に入った。


 農民は近くの農家の人を手伝うクエストを見つけたので受けて畑で一日、鍬で田を耕したり種を蒔いたりしたら手に入った。ちなみにこの時手伝った老夫婦と仲良くなり、いっぱい野菜をもらったのでハンナさんにあげるとこの野菜を気に入ったようで、今もレベル上げも兼ねてたまに畑を手伝っては野菜をもらっている。

 さらにこの時、あんたがもらったんだからあんたが作りなとハンナさんに言われ、それから色々と教わりながら料理をしているといつの間にか料理人のジョブを覚えていた。

 別に料理は食べるのも作るのも嫌ではないしどうせいつか部屋を借りようと思っているのでほんとに習う意味でもハンナさんから今でもちょいちょい教わっている。


 狩人は森で弓や罠を使って動物や魔物を狩っていると二日で覚えた。ちなみに、動物と魔物の違いは敵対心と魔石の有無らしい、あと魔物の方が体が大きいものが多いんだとか。


 詐欺師はなんで覚えたかというと念のため、ステータスを偽装できないかと思ったためである。

 これは知り合い十人ほどに簡単なコインマジックを見せてやるとすんなり覚えた。人を技術を使って騙すというのが必要だったようだ。


 ジョブを探すうち判明したのはジョブにはそれぞれ条件があり、それはジョブによってその難易度や習得までどれくらいでやるかは様々であること。

 これはギルドの資料室で天職を調べていた時わかったのだが、どうやら天職には上位職が存在するらしい、つまりレベルが上がると変化したり複数の天職が一つの天職になったなどの事例があるらしい。

 さらに自分でスキルについても発見したことがある、まずレベルが一定のレ値に達するごとにスキルが増えること。たまにある括弧の中の効果の強さはレベルによって上昇すること。


 とりあえず覚えたスキルの現在のレベルと内容はこうなっている。


商人 Lv4 Pスキル 商人の心得 目利き 話術 割引(微小) 情報収集 


農民 Lv2 Pスキル 農業の心得 耕作効率上昇(小)  


狩人 Lv4 Pスキル 狩りの心得 気配察知 集中(中) Aスキル 連射 狙撃


料理人 Lv3 Pスキル 料理人の心得 包丁捌き向上 味覚強化(中

) Aスキル クックタイマー 発酵促進


詐欺師 Lv3 Pスキル 詐欺師の心得 偽りの心 Aスキル 変装 変声 ミスディレクション


 さらに武道の派生がさらに増えた。どうやって増やしたかというと実はあの次の日から技に感動したザキヤマ兄弟が弟子にしてくれと来たので喧嘩なら買ってやると言って断った。

 すると次の日からリベンジと称し毎日喧嘩を売ってくるようになると全自動技掛かり機と化し、返り討ちにするついでに色々と技を試していたらいくつか覚えることが出来た。

 ちなみにいつの間にか俺の事を勝手にアニキと呼ぶようになり、結果的に半分舎弟のようになってしまった。しかも意外と技覚えの早い二人は若干前より強くなった、しかしまだまだジョブは得られていないようだ。あとレベルが十をになった時にジョブをセットする欄が二つになりかなり楽になった。


次にステータスだが二十日のうち半分近くジョブの開発や調査、休息日に充て、実質十二日ほどをレベル上げに費やした。


ステータス


名前:紡木つむぎ のぞむ 

年齢:21

性別:男

種族:人族

Lv.12 HP:240 MP:46

ATK 26

DEF 24

INT 17

MND 13

AGL 28

DEX 21

LUK 66

 

 かなりレベルも上がりステータス的にはもう初心者は卒業といった感じだ、実際レベルが12になった時、タニアスさんからお前、今から昇格試験受けろといきなり言われてギルド職員の人と組手をさせられた。

 実際かなりレベル差があったのだが武道の派生スキルのお陰であっさり組み伏せると、無事Cランクになることが出来た。当然そのあとタニアスさんに色々聞かれたのは言うまでもない。


 次に魔法についてだが結果からいうと俺は魔法を覚えることが出来なかった。なぜかというと俺はどうやっても魔法使いや神官などの魔法が使えるジョブを覚える事が出来なかったからだ。

 まず事情をよく知っていて魔法が使える人を探したがなかなか見つからず、そんな時いきなりタニアスさんに拉致られ酒の席でついぽろっとこぼしてしまい俺が教えてやると言われ魔法の練習をしたのだが、どうやらタリアスさんは感覚派らしく何回説明しても伝わらないことがわかると俺は教えるのは苦手だとさっさと匙を投げてしまった。


 次に魔法について調べてみることにした。町の図書館やギルドの資料室に籠り調べた結果、どうやら魔法と言うのは自分の魔力を自分の使いたい属性の魔法に変化させて放つというもののようだ。

 一般的には魔法使いの適性があるものには得意な属性が存在し基本その適性のある属性しか使うことが出来ないらしい。つまり、元々この世界の住人ではない俺には魔力を魔法に変える力がない、または使える属性がないのどちらかではないかと考えた。

 

 他にもギルドの人に聞いたり、教会に行ってみたりしたがまったく条件が分からず結局魔法を覚える事は出来なかった。

 

 しかし一方でいいこともあった。魔法を覚えるための練習をしていたある日、自分の中の魔力をなんとなく感じる事が出来るようになり新しいジョブを獲得した。

 それが魔力使いというジョブでギルドの資料にも載っていなかった。さらにスキルも最初に魔力の心得、魔力探知、そしてレベルが三になって魔力強化、魔力強度上昇(微小)、魔力節約の五つ手に入れた。


 大体この三つがこの二十日間の成果だ。あと金も結構稼いだ。


 それはそんなある日のことだった。今日も朝の鐘の音で目を覚ますと今日も元気にがんばるぞ!と階段を降りていつも通り動作確認を終えて、朝食を食べに食堂に行った時だった。 


 今日の厨房からは香ばしく甘い匂いがするなぁと思っていると朝食を食べ終えたあとデザートとしてアップルパイが出されたのだ。このアップルパイがこのあとの俺の運命を大きく動かした。


 「今日はデザート付きだよ。 ほれ、アップルパイだよ」


 「ああ、いい匂いがすると思ったらこれだったんですね、あっ、いただきます」


 「ほんとはゴールデンアップルで作りたいんだけどねぇ」


 「ほーるへんふぁふる?」もぐもぐ


 「……食べながらしゃべるんじゃないよ。 まったく、ゴールデンアップルってのはね、とても珍しくてほんとに何年かに数個しか出回らないんだ。 しかもここ数年はめっきり姿をみなくなってね。 噂では『妖精の森』の奥地にあって妖精と仲良くなった者はこの実を分けてもらえるんだとさ。 妖精なんているのかねぇまぁめったに人前には姿を現さないらしいからね」


 「『妖精の森』ですか?」


 「ああ、『妖精の森』は南門から出て歩いて二時間ほどしたところにある森の事だよ」


 「へーそんなに美味しいんですか? そのゴールデンアップルってのは」


 「そりゃ、美味いらしいよ。 食べたものによりゃほんとに黄金色をしてて中にはたっぷり蜜があってそのまま食べてもよし焼いて食べてもよしで食べた瞬間、芳醇な香りと甘みが口の中いっぱいに広がるって話さ。 そりゃあ、やっぱり一度は食べてみたいもんさね」


 「ほーそれは興味そそられますね」


 「まぁ出ても数年に数個、幻の果実だよ」


 「なるほど……。 ご馳走様でした! 今日もおいしかったです。 では行ってきます!」


 「はい、お粗末様! あ、ちょと待ちな! このアップルパイいっぱい焼いちまったからお昼用に持って行きな!」


 アップルパイを受け取った俺は南門に向け歩き出した。


 「まぁ、ハンナさんには世話になってるからなぁ。 少しぐらい孝行しても罰は当たらんだろ。それにちょっと心当たりもあるしな」 


 そういうとジョブをセットし直し町を出る


林檎と漢字で書けません。

ちなみに林檎さんで好きな曲は「歌舞伎町の女王」と「本能」です。

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