70番目の半素数
最初から諦めてるから。
一緒に居たいなんてもう願ってないから。
どうせ断られる。
逃げられる。
それに、そっちの方が幸せでしょう?
貴方が。
だから靴箱の「それ」も、私に気づいてほしい訳じゃない。
ただ、貴方のことを思い続けている人がいることを知らしめたい。
「それ」自体はどうでもいい。
愛の重さを現しているだけ。
そのまま謎で終わればいい。
気付いたっていいけど、何の意味も無い。
どうせ離れていくし。
願った未来は掴めない。
今よりも貴方が離れたら。
怖いから。
怖いの。
気付かれることが。
貴方が知ってしまうことが。
私を知ってしまうことが。
誰かが好き。
それだけ伝えられたら、もういいから。
もういいんだよ。
それを喜んだり、恐れたり、怒ったり、なんでもいいから。
意識して生きていて欲しい。
だから、後悔はしてない。
でも、本当はどうなんだろう。
本当は一緒に居たい。
放課後二人で帰って、休日はカラオケに行って。
したいよ。
したいよ!
無理だけど。
会わせてよ!
意識してよ!
振り向いてよ!
見つめさせてよ!
それが出来ないなら。
もう、殺してくれよ。
私を。
私がどれだけ貴方の幸せを願っても、貴方は私のことなんて気付いてないから。
それが悲しくて。
現実に付いていけなくて。
認められないの。
お願い。
必要として欲しいよ、私のことを。
もし、いつか、貴方に愛を伝えたられたら。
そのときはちゃんと。
拒んでよね。