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気になる事
それとは別に俺には気になる事があった。
「わ…私の事より王子を狙っていらっしゃる方が多いのでは?」
王子は男の俺でも惚れてしまいそうな超イケメンだ。しかも優しい。
「そんな王子を放っておく女の子はいないと思うのですが……」
「ハハハッ…!!そんな子はいないよ!!」
「(……もしかして 自覚無し!?)」
「それとも…ルシアの事を気にしているのか?」
「(……ルシア?)」
「…ルシアの事は気にしないで良いよ。彼女は―――」
すると 部屋の扉を「コンコン」と叩く音が聞こえ、ダンディな執事が現れた。
「……アダム様 お客様です」
「……チッ。今行く」
「(エッ…今 王子舌打ちした!?)」
「えっと…あの…王子……」
ルシアって誰ですか?
俺はこれからどうすれば……??
「…客人は?」
「…ルシア様です」
「(………!!)」
ルシアについて 何か分かるかも知れない!!
「イヴ ちょっと待ってて」
「私もルシアに会いたいです!!」
「えっ…でも……」
「お願いします!!」
「うーん…分かった。じゃあ一緒に行こうか」