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ブレイクタイム
「そうか、事故のショックで記憶を喪失したか……」
「そ…それは分かりません……」
「まぁ、先ずは少し落ち着いて。詳しい話はそれからにしよう。キミ、こちらへお茶とお菓子を」
「……畏まりました」
可愛らしいメイドの子が、俺達にお茶とお菓子を持って来てくれた。
「どうぞ」
「ん……お…美味しい―――!!!!」
「それは良かった」
お茶もお菓子も、今まで食べた事の無い味だった。
俺の様子を見て、王子はニッコリ笑って 俺の頬に優しく触れた。
「フフッ…付いてるよ」
「(ウッ…!!ま…眩しい笑顔…////)」
「……少しは落ち着いたかな?」
「は、はい……すみません……////」