四人の戦士
「…ねぇ、どう思う?カイン?」
“カイン”とは、若き男性剣士。
若きながらチームのリーダーである。
「どう…って言われても…。国王の命令だし、一度イヴ様を連れ戻すしか無いのでは?」
カインは、キララの質問に答えた。
“キララ”とは、回復系魔法の使い手。
4人の中で一番若い戦士で、ちょっとおませさん。
「でも…アダム様が、国を乗っ取るつもりでイヴ様を誘拐するなんて、僕は考えられないよ?」
魔法少年・クロウは顔をしかめた。
“クロウ”は、攻撃系魔法の使い手。
キララよりは年上だが、少し気弱な子。しかしとても強い魔力を持っている。
「それならイヴ様を連れ戻す必要も無いだろ?」
ケイトはニッコリ笑った。
「国王が、アダム様とイヴ様を引き離したいのだろう。国王は、イヴ様をとても愛していらっしゃるからな」
“ケイト”は、短剣や拳術の使い手。
男性っぽい話し方だが、チームの頼れるお姉さんみたいな存在だ。
「それにイヴ様は 結婚式前夜祭の為 アダム様のお城へ向かわれたんだろ?国王も諦めてパーティー行けば良いのにさ~」
「愛娘に泣き顔見られたく無いんじゃないの?」
「全く―――困った父親だな……」
4人の戦士は顔を見合わせて「フフッ……」と苦笑いした。