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アダムの気持ち
「では、予定通り明日の午後……結婚式を行う。」
「……えっ?日を改めるんじゃ無かったの?」
「うん…厄介事が起きる前に 早く終わらせた方が良いかと思って。それに前夜祭に沢山のお客様を招待したから……」
なるほど……お城に泊まって 明日の結婚式にも出席するお客様もいるんだな。
「では、また今夜 前夜祭で―――」
「……ま、待って―――!!」
俺は、アダム王子を止めた。
「……どうした?」
いつの間にか、俺…何故かお姫様になってしまって…。
見た目はお姫様だけど、中身は男なんです。
しかも恋のライバル・ルシアから命を狙われているみたいで……!!
だから…貴方とは結婚出来ません―――。
………何て言えるかぁぁぁ―――!!!!!
「まだ顔色があまり良く無い…。前夜祭まで部屋で安静にしてると良いよ」
「アダム……」
「実は私も緊張しているんだ…。でもイヴと一緒なら大丈夫だと信じてる。だから結婚しないなんて…言わないでくれ―――」
「…………!!」
アダムは、俺の頬をそっ…と触り―――優しくキスをした。