スキマ妖怪と能力
朝食を食べた後、僕は早速掃除をを始めた。矢先の端から箒を使って綺麗にしていく。毎日掃除しているそうだが、それでも手が回らないところがあるのかそれなりにゴミが落ちている。屋敷全体を綺麗にした時には、もう昼ごはんの時間になってしまっていた。
「あら、猫魔さん。掃除は終わったかしら?」
「はい。かなり時間がかかってしまいましたが終わりましたよ」
「ありがとう。これで少しは妖忌も楽になると思うわ」
幽々子さんはそう言うと僕に後ろから抱きついてきた。
「幽々子さん?いきなりどうしたんですか?」
「頑張ってくれたからそのご褒美よ」
「そんなのいらないので早く離れてください」
「はぁ。あなたそれでも男なの?せっかくの役得なのに」
「知りませんよ。というかあなたの従者さんからの殺気が尋常じゃないのでマジで離れてください」
部屋の襖が少し開いていてそこから妖忌さんが覗き込んでいるのだがもう凄い事になっている。もしかしなくても初めて会った時以上の殺気が漏れている
「あらー嫉妬しちゃったのかしら?」
「そんなわけありませんよ」
そう妖忌さんが答えたが僕の隣に来ると小声で
「もし幽々子様に手を出した時はわしの全身全霊を持って貴様を滅ぼすからな」
妖忌さん、妖忌さん。忠誠心が高すぎてキャラ崩壊しちゃってますよ。
「ほら妖忌、猫魔さんはしっかり仕事をこなしたんだからあなたもしっかりしなさい」
「申し訳ありません」
そう言うと妖忌さんは料理を取りに台所に向かって行った。
昼食を食べた後、僕はまた刀を振った。だが、昨日から違和感を感じている。
「なんなんだろう、この違和感は。記憶がなくなっているからなんとも言えないが何か違う気がする。何か大切なものを忘れている気がする・・・」
それに忘れかけていたが最初から妖忌さんと闘った時に起きた謎の現象のこともある。しかし、考えても仕方がないのでとりあえず無心で刀を振るうことにした。
そうやって一時間ほど経った時、突然巨大な力を感じて僕はその場から動けなくなった。身体中から冷や汗が出てくる。すると何もなかったところから一人の女性が出てきた。
「あ、あなたは一体何者ですか」
ダメだ、声が震えてしまっている
「私は八雲紫よ。それとごめんなさい妖力を出しっぱなしにしていたわ」
そう言うと今まで感じていた圧力が綺麗さっぱり消え去った
「はぁはぁ・・・それで?一体なんのご用件で?」
正直敵対者だったりしたら洒落にならない。
「私はーーー」
「あら、紫じゃなーい」
「あら幽々子。久しぶり」
紫という女性と幽々子さんが親しげに話す
「えっとー?」
「あ、そういえば猫魔さんにはいっていなかったわね。彼女は私の親友なのよ」
「どうも、改めてはじめまして。私はスキマ妖怪と言ってこのスキマを使って好きなところに移動できるの。これからよろしくね?」
「そういうことなら、わかりました。必要ないかもしれませんが一応ご案内させていただきます。八雲様、どうぞこちらへ」
「私のことは紫でいいわ。それに敬語じゃなくてもいいのよ?」
「いえ、あまりタメ口は苦手で・・・それでは、紫さんと呼ばせていただきます」
「わかったわ」
幽々子さんと紫さんを部屋に案内した後は自分の部屋に戻って刀の手入れをする。と言っても実践では全く使っていないので今のところ刀身を磨くぐらいしかすることがないのだが。
夜になり、夕飯を食べることにした。いつもの部屋に行くとまだ紫さんは帰っていなかったようで幽々子さんと談笑している。
僕が部屋に入ったことに気づいたのか紫さんが話しかけてきた。
「さっきぶりね猫魔さんそれといきなりで悪いんだけど少し話したいことがあるの。」
「どうしたんですかいきなり?」
「あなた何か能力を持っていない?」
「能力ですか?」
いきなり言われてもよくわからない
「そうねー・・・ここにきてから何か不思議なこととか起きなかったかしら?」
不思議なこと・・・そういえば
「前に一度妖忌さんと手合わせをした時に妖忌さんの刀が自分をすり抜けたことがありましたね」
そう言うと紫さんが
「やっぱりあなたは能力を持っているみたいね」
「あの・・・さっきから言っている能力って一体なんですか?」
「そうねー・・・説明すると長くなるわよ?」
「構いません」
そして紫さんから能力について教えてもらった。まとめると、普通ならできないことができるようになるらしい。大雑把すぎるって?僕もよくわからん。
「それで・・・僕の持っている能力が何かわかりますか?」
「ええ、わかるわよ」
「本当ですか?」
正直ダメ元だったから嬉しい
「それを教えてもらうことは?」
「別にいいけど二つ条件があるわ。それを飲んでくれるなら教えてもいいわよ?」
「まずは何をすればいいのか教えてもらえませんか?何も聞かずにはいと言うわけにはいかないので」
「まあ、それもそうね。まず一つめ私には目的があるの。それを実現するためにも貴方の能力が必要なのよ」
「なるほど・・・それで二つめは?」
「それをここで言うのは・・・幽々子、ちょっと席を外してくれないかしら?」
「?わかったわ」
そう言うと幽々子さんは部屋から出て行った。
「それで?わざわざ幽々子さんを追い出してまで一体なんですか?」
「あの子は、ずっと一人だったのよ」
「え?」
「今から話すわ。昔、幽々子に何があったのかを・・・」
そう言うと紫さんは少しずつ話し始めた。
「ゆかり」って打つと予測変換で「ゆかりん」と出てくるんですよね・・・だからどうしたって感じですが。