67話 『土の巨人』
「お前ら、あいつをぶっ潰せーーーーー‼‼‼」
カタイーグルはガーゴイルとワイバーンの群れにそう言って命令をすると、その魔獣たちは一斉にレージスに襲い掛かっていった。
「ガッハッハッハー‼ わしを倒すにはまだ数が足らないのう! ‶マドアーマード〟‼‼」
レージスの全身を土が覆いつくしてレージスは土の鎧を身に着けた。
「何だぁ? そんな鎧装着したところで俺の攻撃は防げねえぞ‼ ‶ドラゴンファング〟‼‼」
ワイバーンはそう言ってレージスを馬鹿にして、自慢の牙に魔力をまとわせてレージスを噛みついた。
しかし、レージスの鎧は非常に硬くて噛みつきにかかったワイバーンの牙がバラバラに折れてしまった。
「何じゃ? お前さんの牙、随分ともろかったのう!」
レージスはそう言うと、右手から魔力を出して周囲の土を右手に集めた。
するとその右手は5メートルほどの大きさになった。
「お前さんの言った言葉、そっくりそのまま返してやろう。その程度のもろさじゃあわしの攻撃は防げんばい! ‶マドロケットライト〟‼」
レージスはそう言って巨大な土の右手をワイバーンに向けてロケットのごとく発射させた。
勢いよく発射された土でできた拳はワイバーンの顔面にクリティカルヒットした。
そしてワイバーンの頭蓋骨は粉砕されて一撃でノックアウトさせた。さらにその土の右拳の勢いは止まらず、その周りにいたワイバーンやガーゴイルを次々と殴り飛ばした。
「まだまだこれだけで終わりだと思うんじゃなかとよ! ‶ホーミング〟‼‼」
先ほどに発射した土の右拳は方向転換をして加速し後方にいるガーゴイル達を殴り飛ばした。
その土の拳に恐れをなしたワイバーンが一目散に逃走した。
「まじかよ……あんなのに敵うわけがない!」
「逃がさんぞ! ‶マドミサイルレフト〟‼‼」
レージスは周囲の土を左手に集めて、先ほどに生成した土の右手よりも太い土の左手を生成させた。
そしてレージスはそれを発射させて、その左手はすさまじい速度で逃走したワイバーンに接近していった。
「やめろ……来るなあァァァァァァ‼‼」
ドガァーーーーーーーン‼‼‼
その左拳はワイバーンに直撃した瞬間、左拳が破裂し爆弾に近いレベルの衝撃波を生み出した。
その衝撃波をまともに受けたワイバーンは全身の骨がバラバラに砕け散って墜落した。
「あの左手には大量の空気が圧縮されて詰まっていたんじゃ! しかしこの技を成功させるためには、土を隙間なく敷き詰めて空気を逃がさないようにしなければならない。だけんがこの技は土を巧みに扱える‶土の奇才者〟のわしじゃなきゃできんとばい‼‼」
レージスはそう言って再び土の左拳を発射させた。
今度は敵単体ではなく、敵全体の方に向かって飛んで行って、1体のガーゴイルに直撃し大爆発を起こしてガーゴイルとワイバーンの群れは一掃された。
「さっ、あとはお前さんだけじゃぞ!」
レージスはカタイーグルの方に指さして言った。
「図に乗るなよ! レージス・ガンタック‼‼」
カタイーグルはレージスの言葉が癇に障ったのか激怒して、くちばしから‶魔獣砲〟を発射した。
レージスは‶マドウォール〟を発動させて、巨大な土の壁を生成し、‶魔獣砲〟を防ごうとしたのだが、カタイーグル1体の‶魔獣砲〟はガーゴイルとワイバーンの群れが一斉に発射した‶魔獣砲〟よりもはるかに威力が高く、レージスの土の壁が簡単に貫かれてしまった。
「マズイ! このまま突き進むと国王が危なか!」
レージスはそう思うと、土の鎧の硬度を上げて青白い閃光を体を張って受け止めた。
ズドォーーーーーーーーン‼‼‼
何とか国王たちは無傷で済んだのだが、レージスの土の鎧は砕かれてレージスは軽いやけどを負った。
「ヌハハハハハハー‼‼ 王宮を潰すのにあいつらなんか必要なかったんだよ! 俺だけで十分なんだよ‼‼」
カタイーグルは翼をばたつかせて銀色の羽根を次々に飛ばした。
「まずは軽くこの城を破壊してやるとするか! ‶弾丸の羽根〟‼‼」
発射された銀色の羽根は王宮に直撃して王宮の外壁はどんどん壊されていった。
レージスは狂喜しながら宮殿を破壊するカタイーグルに怒りをあらわにして、
「やめろおおおおおお‼‼‼」
と叫んで魔力を一気に上げた。
「大地よ! 秩序を乱す者に制裁を‼ ‶魔導神装〟‼‼」
レージスの体全身に大量の土が集まってその土は巨大な人間を象っていた。
そして100メートルを超える土の巨人が誕生した。
「な、何だ!? あれは‼‼‼」
100メートルを超える巨人を見てカタイーグルは驚愕していた。




