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66話 『空中からの襲撃』

 外にいる魔獣たちを蹴散らしたレージスはズカズカと門の中へ入っていった。


「うむ、さっきから近くにとんでもない魔力を感じるのじゃが……しかも1つだけではなく3つも感じるのう」


 レージスは宮殿の中で考え事をしながら歩いていた。

 しかし、


 ズドォーーーーーーン‼‼‼‼


と凄まじい爆発音が宮殿全体に響き渡った。


「何事じゃ!?」


 レージスはそう言って国王が心配になったので、急いで王宮へ走っていった。


「国王‼‼ 大丈夫ですかい!」


 レージスは扉を勢い良く開けて国王の安否を確認した。


「おお! レージスか? わしは無事だぞ!」


 レージスは国王の反応にほっとして肩をなでおろした。

 しかし、


 ズドォーーーーン‼‼‼


と再び外から爆発音が聞こえた。さらにさっきのよりも威力が高く、爆発音とともに王宮が揺れていた。


「いったいどこから襲撃を受けたんだ!?」


 国王は不安そうに周囲を見渡していた。

 レージスは目をつぶってどこから襲撃を受けたのかじっくりと感知していた。


「国王! どうやらこの攻撃は‶魔獣砲〟じゃ! やつらはわしらが反撃しにくいであろう空中から襲撃をしているんじゃ‼‼」


 レージスは国王にそう言うと、王宮のカーテンをバッと力ずよく開けると、外には飛竜たちが数十体も待ち構えていた。


「な、何だ!? あの数のワイバーンは!?」


 魔獣名: ワイバーン

 特徴 : ドラゴンタイプの下級の魔獣

 体長 : 3~4メートル

 危険度: 16


「おい! ワイバーンだけではないぞ!」


 宰相と思われる人物が奥にいる魔獣の集団に指をさして言った。

 その奥にはワイバーンの倍の数のガーゴイルと化け物サイズの鷲がいた。


 魔獣名: ガーゴイル

 特徴 : 魔獣軍が人工的に作り出した量産型の魔獣。

 彫刻によって作られた石像に生命魔法を唱えることによって誕生する。

 元々は人間たちの技術なのだが、何者かがその技術を魔獣界に流出させた。

 体長 : 1~2メートル

 危険度: 14


 魔獣名: カタイーグル

 特徴 : 巨大な鷲の魔獣。

 翼や爪の硬度は凄まじく、ミスリルの鉱石ですら容易く破壊することができるといわれている。

 全長 : 翼を広げると12メートルを超える

 危険度: 25


「き、危険度25の魔獣だと!?」


 宰相は危険レベルチェッカーのデータを見て目を飛び出すほどに驚いた。


「さあ! お前ら‼‼ 一斉攻撃であの城を打ち落とすぞ!」


 カタイーグルはそう言ってガーゴイルやワイバーンに命令すると、魔獣の集団は一斉に口を開いて青白い閃光を生成し始めた。


「あいつらもしかして、本気でこの宮殿を破壊するつもりなのか!」


 レージスは苦虫を嚙み潰したような顔をしながら魔獣の群れを見ていた。

 そして魔獣の群れが一斉に‶魔獣砲〟を発射した。

 同時に発射された青白い閃光は1つに合わさって巨大な‶魔獣砲〟になった。王宮にいるものは全員慌てふためいてパニック状態に陥った。

 しかしそんな中、レージスは一切の迷いもなく無言で王宮の窓を割って外に出た。


「なっ、何をするつもりだ! レージス!!!」


「何って決まっているじゃないですか! 止めるんですよ!」


 不安そうな顔をしている国王にレージスは不敵な笑みを浮かべて魔力を一気に上げた。


「うおぉぉぉおおお!!!! ‶マドウォール!!!〟」


 レージスは地面に魔力を注ぎ込んで地面から巨大な土の壁を作って‶魔獣砲〟を防いだ。


「へぇー、あれが‶巨神のレージス・ガンタック〟か……デタラメな技を使いやがるな!」


 カタイーグルはそう言って高らかに笑っていた。


「さあ、魔獣共! わし1人で相手してやろう」


 レージスは大勢の魔獣相手に全く怯むことなく、手招きをして煽っていた。


「流石じゃのう、若い頃の彼を思い出すのう」


 国王の付き人の老人はニッコリとしながらレージスを見ていた。



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